不景気から経営難に苦しむエストニアの劇場が来年(2010年)にはかなりの数が閉鎖されるかもしれない。
エストニア政府は、財政難から資金補助を来年15%更に減らす意向で、もし補助が削減されれば、中小規模の劇場は存続できなくなり、閉鎖に追い込まれかねず、大劇場でも規模縮小と劇団員のリストラに着手せざる得なくなるとか思われている。
エストニア劇場組合とエストニア劇団員組合は文化省へ手紙を出しているといい、もし総額で30%もの補助削減がなされれば、劇場はすべて閉鎖せざる得なくなると、補助額の見直しを求めている。
今年、既に文化省では補助金を15%カットすることを両組合に通達していて、同時にチケット販売にもこれまで5%であった付加価値税(VAT)が20%に引き上げられていることからも税収は増えている訳で、更なる15%の引き上げはエストニア文化を無視したような対応となっている。
今年度15%、来年度も15%と計30%もの補助がカットされればエストニア文化の死活問題になりかねないと劇場関係者は嘆いている。