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凍りつく観光業界?!〜ラトビア〜

カテゴリー: - 編集部

世界的な不景気で観光産業に力を入れていたラトビアとしてはかなり厳しい第1四半期だっただろう。

ラトビアのホテル業界では、この第1四半期の稼働率が前年同期比で27%も減少してしまった。

観光立国をスローガンとして外国からの観光客の誘致にいろいろと積極的な取り組みを行ってきたラトビアだが、世界的な景気後退と経済危機には勝てず、ラトビアを訪れる旅行者はかなり減ってしまっている。

この第1四半期にラトビア国内のホテルに滞在したのは19万1600人足らずで、08年第1四半期から27%も少ないという。

統計局資料では、ホテルに滞在した観光客は、61%が外国人で、残る39%がラトビア人であった。

ラトビア人の人気旅行先はやはりリガで、全体の31%がリガを訪れている。

同様に外国人も84%がリガに滞在し、6%あまりがユルマラ(Jurmala)であった。

観光ブームを喚起させるために乱立したホテルや宿泊施設も今ではかなり閑古鳥が鳴いている。ラトビア国内には、現在、1万4400室の部屋が提供されているが、この水準は昨年同期よりも15%以上も増えている。

バルトの空を制したラトビアとしては、海外からバルト3国にやってくる旅行者は必ずリガを経由して旅行してもらいたいという政策でairBalticを支援してきたが、航空事業はまだ健闘中とはいうものの、観光産業全体にまではその健闘も及んでいないということのようである。

そして業界全体の活性化と自身の生き残りをかけて航空会社のairBalticも動き出している。

じり貧だけは避けたいとする同社は、政府にホテルに課される付加価値税(VAT)の引き下げを求めている。

いくらバルトの空を制したとしてもホテルが高く、結局、観光客が呼び込めないとなれば、低価格で頑張っている同社としても生き残る素手がなくなる。

airBalticsは、ラトビア政府に対し、ホテル向けのVATを現在の21%から5%へ引き下げるように請願している。

実際にVATの引き下げがなされれば、新たに外国人観光客の呼び込みが容易になり、観光業界全体に活力が戻り、財政へも貢献することができるようになると同社では政府に促している。

airBalticsやリガ国際空港が『バルトのハブ』になるように必至に頑張ってきている以上、政府も観光業界へ何らかの更なる支援を始めてもいいのではないかとの声も次第に広まっている。

ホテル・レストラン協会の試算によると、この第1四半期だけで7000人から9000人が失職しており、VATを引上げてからその影響が顕著になってきたという。

観光立国を目指した以上、財政難で苦しいだろうけれど、目先に拘らず、間違いは間違いだったと認め、VATをちょっとくらい引き下げてもいいかもしれないのではないでしょうか?!


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