エストニアでは学生や大学組織が政府の教育支援カットに対し裁判沙汰にしようとしているが、リトアニアでは政府には十分学資ローンを補充する資金を要しているとして学生等に安心するようにと呼び掛けている。
リトアニア学生組合では将来の学生が十分な融資を受けられず、教育を受ける権利さえも奪われかねないと心配の声を挙げている。
今、バルト3国は不況でどこも資金難で国に金銭的余裕がない為に、それとユーロ導入に向けて財政赤字をGDPの3%から5%やらに留める必要に迫られ、学資ローンなんかまで削減するという必要性から教育業界にも削減対象を広めている。
リトアニアの教育科学省では、心配ご無用として、学生支援が削減されることはないと強調しているが、学生組合では、現政権が学生ローン予算を1億リタス(約39億円)を上限とする方向で調整に入っていると耳に入っているとして、今後、勉強したくてもお金がない為に大学に行けないという学生が増える可能性を危惧している。
教育省は、現実的にどれ程の資金が実際に学生支援として必要となるのか、どれ程の学生がお金が足りないことで大学進学もしくは勉強の継続が出来なくなるのかを見定める必要があると考えており、うわべ的には確かに支援金は十分用意しているとは言うが、最終的に削減されるのではといった心配は払拭されないと教育従事者間で懸念されている。
教育現場では、例え支援予算を1億リタス(約39億円)とされたとしても実際に融資されるのは3000万リタス(約11億7000万円)程度に留まるとの声もよく聞かれる。予算はあっても融資基準を厳しくすれば、見た目は支援継続としながらも本音は・・・ということになる。
教育現場では、正にそれを危惧している。
国が財政危機にあり、経済も先行き不透明では、学生も負の遺産を背負わざる得ないということか?!