ヴィルニスがロンドンやストックホルムなどと同じように旧市街に車を走らせる場合として2010年から有料化させる意向らしい。
計画では、2010年年初から旧市街へ車を乗り付けるとお金を取られることになる。
この有料化政策は、旧市街地内の渋滞と駐車スペースの混雑を改善させること、排気ガス公害の削減を狙ったもの、そして旧市街に居住する市民と観光客の過ごしやすさの改善が目的だとしている。
強いて挙げれば、時期も時期なのでこれに財政不足を乗り切る対応策的な意味合いもあるのではと正直勘ぐるものでもある。
有料は、1日中の料金が課される方向で、一度だけの入地であれば現金かもしくはプリペードカードで支払うことができるという。
半年とか1年もの長期の入地であれば半年分、1年分を前もって支払うことになる。
一度だけの入地の場合、現金支払いの場合は10リタス(約375円)が課され、プリペードカードなら半額の5リタス(約187.5円)と安くなる。
その他にも居住者や身体障害者などは割引を受けることができるようになっている。
半年の入地許可書では料金は625リタス(約2万3400円)が課され、年間となると1250リタス(約4万6900円)が取られることになる。
この有料化政策に対してはヴィルニス市長は、予算の赤字を埋めるような目的で導入するものでもないし、これで稼ごうとしているわけでもないと穿った見方を否定している。
このシステム導入には、250万リタス(約9375万円)が必要らしく、何年でペイするのかの議論も活発となっている。
とはいえ、一旦このシステムが有効に働けば、必ずこの流れはリガ、そしてタリンにも広がることになるだろう。
タリンの旧市街地はすでに一般車の通行は不可となっている部分が多いので、旧市街地という枠ではなく、市内といった街全体を対象とした大きなものになるかもしれない。
実際、タリンの財政は切迫していることを考えると、それも可能性は拭い切れないかもしれない。