破綻したパレックスバンクの100%の株式買収に向けてラトビア政府も法律改正の行動に出た
何と言っても海外から資金援助を得る為にはパレックスバンクの100%完全買取が前提とされれば、それもしょうがないことかもしれない。
しかしながら、元頭取等が総退陣した同行を現在率いるNils Melngailis氏が下手をすると巨額報酬を受け取るかもしれないという。
現在頭取を務めるMelngailis氏の月給は1万2000ラッツ(約213万6000円)。
因みにNils Melngailis氏はこれまで国内の最大手通信会社Lattelecomで社長を務めていた。
そして今回、パレックスの復活を委任された同氏には、もし同行が完全に国営化された場合、その成功報酬として、挙げた収益の5%を取得できるという契約を結んでいる。
とは言っても、これまでに国が過半数の同行株を買収するのに投じたのは2ラッツ(約356円)に過ぎず、残りの株を幾らで買い取るかにも寄るが、これまでの流れからそれ程の高額で株式を買い取るという分にもいかず、実際には殆ど成功報酬を手に入れることは出来ないのかもしれない。
しかし、ここにきて流出していた預貯金も同行に戻り始めており、株価価値が上がらずも、銀行そのもののが順調に収益を計上できれば多額の報酬を得られることになり、それ程悪い話でもないだろう。
最大の障壁は、60を超える少数株主がただ同然で株式の売却に応ずるか否かで、売却拒否でもすれば、銀行そのものの破綻も再度視野に入れざる得なくなる。
あくまでもパレックス救済の為の資金集めは、完全国有化が前提だ。
そう考えると、まだまだラトビア政府と少数株主との間で色々と駆け引きがありそうだ。