エストニア企業がアジアマーケットを目指して新たな市場開拓を始めている。
地元紙Postimeesによると、欧州における経済危機の深刻化に伴い、エストニアの製造業がアジア市場に興味を移し始めているという。
現在、エストニアからの輸出は殆どが北欧諸国向けであるが、エストニア経財省はエストニアからアジアに向けた輸出高の増加を目指したアクションプラン作成に着手している。
今のところ、エストニアから中国への輸出高は輸出総額のたったの1.2%に過ぎず、またインドの0.2%、韓国の0.2%を含め、アジア市場でのプレゼンスは極めて低いというのが現状である。
同省のRaul Allikivi政策部長は、エストニアが抱える最大の問題は北欧市場への依存度がかなり高く、商品生産の多くが北欧向けである現状から、今から発注ロットが多いアジア市場にどれだけ対応できるのかを考えると、最初からあまり大きなことを始めるわけにはいかないという矛盾と格闘する羽目になると示唆している。
もし中国から巨大な受注が入れば一企業では対応できず、また、一市場に依存することになれば、何らかの危機が発生した場合、連鎖して危機に飲み込まれかねない危険にも晒されかねないことも考慮すべきである。
果たしてエストニアは今後、脱欧州、入アジアを目指すのか?!