政府の財政難から欧州各国では大学への補助金を大幅に削減し始めている。
バルト3国ではラトビアが一番補助金を削減したようで、それも欧州でもトップレベルの削減幅だという。
経済危機によりラトビア政府は大学支援を縮小せざる得なくなっており、その規模は欧州一にまで上っている。欧州大学協会(EUA)によると、ラトビア政府はIMFや世界銀行からの支出削減の要求を受けており、その一環として教育機関への補助金も削減しなくてはならなくなった問題はその削減幅だが、09年度の削減幅はナント48%もカットする結果となり、今年も年初から既に18%もの削減を強いられている。
大学だけではなく高等教育機関への締め付けは厳しく、このまま行くとラトビアの教育制度そのものに大きな問題を齎す可能性があると指摘され、近い将来、大幅な教育改革を迫られる可能性を秘めている。
隣国を見ると、ラトビア同様に補助金カットをしているのだが、その幅はエストニアで昨年度は7%に過ぎず、今年も10%に留まる見通しだ。
その他の欧州、東欧諸国を見ても削減幅はおおよそ5%から10%以下にとなっており、ラトビアの削減幅は物凄く際立つものとなっている。
小国に関わらず国家破綻の瀬戸際に立ち、二進も三進もいかず1兆円もの借金を抱えることになったラトビアでは、将来を担う子供たちの教育機会すら失われることになるのかもしれない。