去年、バルト3国から大量の移民がイギリスへ向かったらしい。イギリスへ移住したラトビア人は他の東欧諸国の移住者数が軒並み減少している最中、前年期比で倍増となる増え方で一種のブームと化している。
去年(2009)、ラトビアからイギリスへ移住した人達は1万5385人に上り、08年度の6980人から激増となっている。
他のバルト3国を見ると、リトアニアはラトビア同様多くの人達が移住しており、その数は1万4720人とこちらも08年の1万1560人から急増している。
エストニアに限っては、率からすると微増となるが、人数は08年度の945人から09年には1135人といった程度でラトビア、リトアニアに比べて圧倒的に少ないことがわかる。
エストニアからの移住者の少なさは、やはり異国の地より母国の方が住み心地が良いというのと他2国よりも経済環境はマシであるといった現実的なことが原因なのかもしれない。
TVメディアでも一時期大量の移住者が就労目的でやってきていたと報じられたこともあるポーランドからは一昨年の10万3115人が昨年いは5万4715人へと確かに半減した。
母国の景気動向と移住先の景気動向が大きく絡み合っている事は確かで、エストニアを見てもわかるように景気回復が感じられる諸国民に限ってはリスクを背負って海外脱出するよりも母国に留まるというのが現状のようである。