確か前にもバルトジャーナルで取り上げた事があったと思うけど、やっぱりラトビアの資金難は国レベルではなくて地方レベルでもかなり効いてきているようだ!
首都リガでもそんな資金難は避けられず、学校の統廃合の波はすぐそこまでやってきている。
リガのNils Usakovs市長は、この9月1日から学校の統廃合を行うと表明し、既存の10校が閉鎖され、他の学校と合併されることが決まった!
学生数が右肩上がりで増えていれば、こんな大規模の学校統廃合計画は実行されないんだろうけど、なかなか人口が増えない以上、それにこの不景気では可能な限りの節約を兼ねて、学生等にも協力してもらう他ないという判断だ。
この学校統廃合計画は、今後も続き、首都リガだけでも2011年までに計30校が統廃合される予定だという。
Usakovs市長の説明だと、これまで施設を分けてきた小学校も中高校施設と合併させるらしく、同時に新たな幼稚園をこれまで廃墟とされてきた場所に建設するつもりらしい。
つまり、小学校から高校卒業までを同じ場所で学ばせるという一貫教育を実施するという意向で、一瞬、どこか筋の通った話のように聞こえる。
合併され、無人となった学校施設の多くは実際には私有地に建てられたもので、毎年、利用料を払っていたので、それがなくなるだけでも費用対効果が上がるらしい。
廃校となった施設は、皆、学業施設としての利用は禁止される。
リガ市教育委員会のGuntis Helmanis委員長は、今回の学校統廃合で約400人の教師が職を失うことになるが、一部の教師は元々定年を予定としていた教師を宛がうとして、現役世代には可能な限り考慮すると説明している。
しかし、400人もの先生が一気に解雇されたら、その余波はかなりのものになることは必至で、それでなくとも高い失業率に油を注ぐようなものだと思うんだが?!
国も市もお金がないということは、最後は、市民は何もかも負担を強いられるということがラトビアの対応でよく分かる。
今回のリガの学校統廃合は、今年だけでも20万ラッツ(約3846万円)、来年度は更に170万ラッツ(約3億2700万円)もの節約が可能になるらしい。
近くにあった学校が閉鎖され、少し離れた先の学校に転校となった生徒等は、ちょっとやりきれないかもしれないなぁ!?