
バルト3国経済は加熱過ぎ(エストニア)
投稿日時 2007-3-8 3:42:59 | トピック: Baltic State
| 英格付け大手のフィッチ(Fitch)がバルト3国経済が急激な成長、高インフレ、対外債務の急増で加熱しすぎていると懸念を表明した。
経常赤字の拡大、高インフレ、外貨建て債務の急増が好調を続けるバルト3国経済に大きな問題を発生させる可能性を秘めているとし、場合によっては格付けを引き下げることもあり得るとフィッチが示唆している。
フィッチが発表したレポート『Risks Rising in the Baltic States?』によると、バルト3国の経済成長は、2004年のEU加盟以来、低金利により外国からの直接投資を増大させたことが大きいという。
また、インフレに苦しむ3国の内、ラトビアは最も高インフレに苦しんでおり、この1月も7.1%成長となり、EU域内最高インフレを記録している。
同レポートでは、インフレ圧力や収支バランスの不均衡、与信の欠如、遠のくユーロ導入時期などが経済環境の変化を生み、金融危機を生む下地が出来ることを懸念しているという。
また、同レポートでは、最大の懸念は経済成長を支えた住宅ローンの急拡大にあるとし、不動産価格は、リトアニアの首都ヴィルニスで1平米あたりの価格がコペンハーゲン、ストックホルム、ベルリンなどを上回る水準に既に達し、ラトビアのリガでも同様にウィーン、フランクフルトなどを上回る高水準にあると異常な価格が創生されていることを危惧している。
経済環境は、ラトビアが3国中最も懸念域にあり、昨年1年間に経常赤字は05年度から13%増加したGDP比22%にまで悪化している。
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