最終段階とされる株式放出を終わらせたスベルバンクでは、27日に88億ドルを調達し、何とか最低ラインを確保することに成功した。
3月21日までに株式取得意思を示してきた投資家等が最終的にどれ程実際に株式購入資金を入金してくるかが不安視されてきたが、ほぼ全てとなる99%の応募で実際に入金確認が認められた。
市場でも今回の応募がほぼ期待通りの結果となったことを歓迎しており、今後の市場の流れに何かしらの好影響を与えると見られている。
これまでに既存株主であった株主各者等は、3週間前に47%の株式取得の権利行使をしていた。中央銀行も全体の25.5%の放出株を取得し、保有株とあわせて60%近い株式を取得している。
また、今回、スベルバンクの役員等も390万ドル相当の株式を取得している。今回の株式放出では、市場価格から4%ほど安い1株8万9000ルーブル(3400ドル)で応募することが出来た。
ノリリスク・ニッケル(Norilsk Nickel)が事業のスピンオフにより67億ドル相当の資産を誇る新会社の創設を計画している。同社では、電力販売会社OGK-3の株式取得についても示唆しており、スピンオフさせた新会社がOGK-3の株式取得を推し進めるという。
スピンオフを手がけるのは、ノリリスク社のMikhail Prokhorov前代表で、今年年内にも作業を終わらせたいとしている。
同氏によると、08年上半期には、資産を合併させてRTSやMICEXに新規上場を計るという積極的な事業拡大を狙っている。
新会社ではOGK-3の株式を全て取得する計画で、既に取得済みの46.2%の株式も新会社に譲渡すると見られる。
ロシアの連邦資産基金が計画した石油会社ユコスの資産競売が27日午前11時30分スタートした。応札の締め切りは既に3月23日に締め切られており、関係者の間でユコスが保有するロスネフチ株9.44%の行方に注目が集まっていた。
今回の入札では、ユコスが保有するユガンスクネフチェガスの約束手形(promissory notes)35億6000万ルーブル(約1億3650万ドル)の競売として入札が行われている。
今回の入札にはロスネフチ子会社のRN-Razvitiye LLCと英露TNK-BPの子会社Samotlorneftegazが応札しており、結局ロスネフチが自社株を買い戻すことで決着した。
落札額は1978億4024万5514ルーブル(約75億9000万ドル)であった。落札額が高額となったことに関して、落札できなかったTNK-BPは、入札額を数度引き上げたがあまりにも高額になったことから金額を引き上げることをやめたとしている。
メトロポール・グループ(Metropol Group)がRusskiye Akkumulyatory株40%を2番目の大株主Power Internationalへ売却したことを26日発表した。
今回の株式売買では、売値は1億ドルと試算され、Power Internationalの持ち株比率は80%に達し、今後は完全子会社化を目指し残りの20%を取得することになるかもしれない。
Power Internationalによると、今後も引き続き高効率なバッテリーの開発に力を入れていくとし、Russkiye Akkumulyatoryの将来的なIPOも視野に入れていくという。
Russkiye Akkumulyatoryは子会社を通じ、国内の全産業向けに使い捨てバッテリーの生産やデザインなどを行っている。
ロシア人の可処分所得が07年2月期に21.3%増加した他、実質賃金は0.9%の増加となったことを連邦統計局が発表した。
1-2月期で見た場合、実質賃金は17.5%の増加となり、可処分所得も12.7%の増加となった。2月期の名目賃金は、就労者1人あたり平均で1万1659ルーブル(448ドル)に達し、対1月期比で2%、対06年2月期比で26.4%の増加となっている。
人口一人当たりの2月期所得水準は、22.3%増の1万15ルーブル(385ドル)であった。
また、失業者数もこの2月には2.5%増加した540万人に増加している。現在、ロシア国内には7380万人が就労しており、総人口に占める割合は52%に上る。