ガスプロム社が表明しているユコス社の子会社ユガンスク社買収へ向けた外国銀行からなる融資団からの資金調達がここに来て本格的に固まりつつあり、ガスプロム社は短期融資という形で130億ドルを調達できる方向となってきている。
融資団は、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランスなどの金融機関から成り、1年ローンで100億ユーロを貸付けることで調整に入っている。
同融資団の中心となるのは、フランスのBNP ParibasとCalyon(クレディーアグリコーレとクレディーリヨネの合併行)、ドイツ銀行、Dresdner Kleinwort Wasserstein、オランダのABN AMRO、米JP.Morganなどとなっている。
モスクワ市政府は7日、モスクワのルネッサンスホテル(Renaissance Hotel)を売却し、同ホテルが抱えている未払い家賃5000万ドルを調達することを明らかにした。
モスクワ市政府が51%の株式を所有し残りの株式49%をMarriott International社が所有する形態で、1991年Olimpiisky Prospektにルネッサンスホテルを開業させた。
モスクワ市長であるYury Luzhkov氏は先月末に、既にInter-Renaissance社に株式を4850万ドルで売却し、05年第2四半期内に売却手続きを終了させる予定であることを明らかにしている。
両者における同意は今のところ発表させれていないが、同ホテルがモスクワでも最も収益性の高いホテルの一つでもあることから、両者における合意は間もないと見られている。
インドの国営石油ガス会社Oil and Natural Gas Corporation(ONCG)が今月下旬に予定されているユコス社の石油生産量の60%を占めるYuganskneftegaz社への入札に参加することがほぼ決定的となっている。
一部では、ONGC社による入札参加は、既に入札参加を表明しているGazprom社への援護射撃的意味合いが大きいという見方も出てきている。入札は、公開入札とされており、2社以上による競争入札が必要とされていることから、ロシア政府としては公平で透明な入札が実施されていることをはっきりさせる為に、ロシア政府と親密な関係を持つ同社の入札参加が浮上してきているというものだ。
3日、インド石油ガス省のMani Shankar Aiyar大臣は、12月19日に予定されているYuganskneftegaz社の公開入札へONCG社が独自かもしくはロシアの提携会社と共同で入札に参加する方向であることを明らかにしている。
日産100万バーレルの石油を汲出すユガンスク社の公開入札は12月19日を予定されており、入札開始価格は86億5000万ドルとされている。
連邦税務サービスは2日、ユコス社の主要石油生産施設の3社の内の1社であるSamaraneftegaz社に対して、2002年度分の追徴課税として85億ルーブル(3億ドル)を請求した。
また、同サービスでは、Samaraneftegaz社へは他年度分の追徴課税も進めていることに言及した。
追徴課税を理由に破綻の危機にあるユコス社の最大の石油生産施設とされるYuganskneftegaz社の公開入札は12月19日に予定されており、落札額は、全額ユコス社の追徴課税分とされる200億ドル強の一部とされることになっている。
Yuganskneftegaz社の入札開始金額は86億5000万ドルとされており、ユコス社の追徴課税総額には程遠いことから、ほか石油施設の売却も噂され始めている。
Samaraneftegaz社は、日産24万5000バーレルで、Tomskneft社の日産34万バーレルに次ぐ3番目のユコス社の主要石油生産施設である。
ロシア経済開発貿易省は1日、2008年から2010年に掛けたロシアの経済成長率を7%から7.5%程度の成長となると予測していることを発表した。
同指数は、中長期的な経済発展プログラム如何となるとし、12%〜13%のような成長はないとしながらも、7%成長は現実的な予測であるとしている。