ロシアの大手銀行Sberbankは27日、ロシア会計基準に基づいた今年1-11月期の収支が昨年同期比41%増の502億3000万ルーブルとなったことを明らかにした。
今年11ヶ月間での収支は75億8000万ルーブルの利益となり、1-10月期の純利益については35.6%増の392億ルーブルを記録していた。
Sberbankでは、今年の配当金総額を純利益の8%分としている。
アメリカの格付け機関S&P社は、先週ユコス社の60%の石油生産量を生産する子会社ユガンスク社を買収した石油大手ロスネフト社を買収プロセス等に問題があるとして最注意が必要と警鐘を発した。
S&Pでは、主に買収に関わる資金の調達手段や税金、訴訟リスクなどから今後の不安材料が想定されるとしている。同社では同様に来年始めにロスネフト社と合併が予定されているガスプロム社へも格下げ余地が存在するとしている。
ユガンスク社の買収手続きは来年1月2日に完了するものとされている中、アナリストの間では、ロスネフト社がこの短期間に9600億円もの買収資金を調達することは難しいのではないかと見ている。
また、ユコス社もロスネフト社に対する訴訟準備に入っていることからも、今後の成り行きが懸念される。
LUKoil社が来年からバルト海上のVysotskターミナルが持つアメリカ2000ヵ所を超える給油所ネットワーク向けの石油輸出を大幅に増加させる計画を立てている。
LUKoil社では、05年度から500万トン強の石油と製油商品をVysotsk経由で輸出する予定としており、現在、Vysotskターミナルでは、1隻のタンカーあたり2万トンの石油積荷能力を持ち、来月からは同能力を10万トンまで拡大することになる。
同社は、過去4年間に渡り石油生産能力の拡大を計ってきており、07年にはVysotsk経由での輸出量を1250万トンまで拡大したいとしている。
また、LUKoil社は来年別途にVarandei石油ターミナルの増築を始める予定としており、07年度には1200万トンまで石油生産能力を拡げる計画を立てている。来年以降、Varandei経由の石油関連商品の輸出は180万トンを計画している。
ロシアの国営石油会社で、今後ガスプロム社傘下入りするとみられているRosneft社がユコス社の主要子会社ユガンスク社(Yuganskneftegaz)を19日落札したバイカルファイナンスグループ社(Baikal Finance Group)を買収したことが22日(日本時間23日午前)明らかになった。
ITAR-Tass社とInterfax社によると、Rosneft社がBaikal Finance Groupの株式100%を買収したことを報じた。今買収によりRosneft社はユコス社が所有していた資産の大半を取得したことになる。
Rosneft社の広報は、バイカル社の買収については認めたが売却価格についての詳細は明かしていない。
一方、ユコス社は、バイカル社の背後にいた企業が明らかになったことで前々から明らかにしているユガンスク社の落札関係者全てを訴える準備に入ったことを明らかにした。
ロシア第2位の鉄鋼会社Magnitogorsk Iron and Steel Works社(MMK)の経営陣は21日、自社にMBOを掛け競合他社が狙っているロシア政府保有分の同社株23.8%の取得に対抗して、今の経営陣で経営を続けていく意向であることを明らかにした。
ロシア政府が計画していたMMK社株23.8%の売却に絡むMechel社とMMK社との熾烈な争いは、最後の最後でUFGIS Structured Holding Ltd社の登場でMMK社が主導権を取る形となった。
MMK社経営陣では、UFGIS社はMagnitogorsk社に深い関わりをもつ投資家を代表した企業だとしている。元々経営陣は同社株の58%を保有していた。
MMK社経営陣によるMBOにより、アナリスト間では将来的に同社のIPOに期待が移ると見ており、もしIPOと言うことになれば、これまでのロシア企業とは一味違った上場になると見られている。
Mechel社はロシア第5位の鉄鋼メーカーで、ロシア政府が予定していた競売に向けて10月にニューヨークで上場した際に取得した2億9100万ドルを要して入札準備を数週間続けてきていた。
また、Mechel社は、既にMMK社株17%を取得している。