ロシアの天然ガス事業をほぼ独占するガスプロムは15日、57億ドルを投じて建設を予定していた北ヨーロッパパイプライン計画を当初計画から3年ほど延期させることを発表した。
北ヨーロッパパイプライン計画は、ロシアからドイツやほか欧州へ天然ガスの供給を増強させるために練られてきた計画で、当初は07年までに完工する予定とされていた。同パイプラインでは、09年には年間190-300億㎥のガスを供給する計画であった。
ガスプロムは、現在ロシアを横断する917キロのセグメントの完工を進めており、パイプラインへガスを供給する為に南ロシアのガス田開発に全力を挙げている。
北トランスガスパイプライン(North TransGas pipeline)としても知られる同パイプラインは、ロシアからバルト海のVyborgを通り、ドイツまで結ばれる。
ドイツでは、既に輸入ガスの30%強がロシア産となっており、同パイプラインが完成した後には、ドイツ経由で欧州全域まで大量の天然ガスを供給できることになる。
また、今回のプロジェクトには、ドイツのRuhrgasが既に参画を決めているほか、ロイヤルダッチシェル、トタル、BP、Wintershall、Fortumなどが参画の興味を示している。
地元紙べドモスチの報道によると、石油貿易会社ソユーズネフチェエクスポート(Soyuznefteexport)を引き継いだナフタ-モスクバ(Nafta-Moskva)が30億ドル近くを投じてナフタ町を形成することを計画している。
同社では、モスクワ北西部のNovorizhskoye Shosse周辺に購入した430ヘクタールの土地に270万屬両売店を併設する住宅地を建設する。
同430ヘクタールの地域買収は、モスクワ河堤防に沿ったArkhangelskoye、Golyevo、Zakharkovoの村落周辺を中心に1年半前から進められていた。
買収金額については明らかにされておらず、少なくてもモスクワ地域の土地1ヘクタールが50万ー150万ドルで取引されていることから、2億1500万ドルはくだらないと見られている。
韓国の現代自動車は11日、ロシアの正規代理店経由で販売された自動車台数が2003年度期の1237台からほぼ3倍増となる185%増加の3526台であったことを明らかにした。
昨年の販売台数には、2041台の輸入車と南ロシアのタガンログ自動車工場で組み立てられた1485台が含まれる。現代自動車の昨年の自動車販売台数は5万686台に上っており、03年度の販売台数1万4561台から大きく躍進していた。
英国で高級ホテルチェーンを展開するオリエント-エクスプレスホテル(Orient-Express Hotels)が掲げる同社の1億2500万ドルに上る投資プランの一環として、ロシア第2の大都市サンクトペデルブルグの歴史的建築物でもある5つ星ホテルのグランドホテルヨーロッパ(Grand Hotel Europe)株93.5%を買収した。
オリエント社では、グランドホテル買収について、1年を通して宿泊客の需要があるとして、冬季にはビジネス客の需要があり、また夏季には観光客の需要があることから、空室率はほぼ満杯の状態になることが期待できることで買収に出たとしている。
グランドホテルヨーロッパは、ロシア最古のホテルとなる1875年創業で、部屋数は301部屋を数える。
オリエント社は、世界各国22カ国の観光地に48のホテルを保有しており、マドリッドのリッツホテル、ベニスのCiprianiホテル、シドニーのオブザバトリーホテルなどが含まれる。
ロシア税務当局がロシアの小規模通信会社に対し、市場価値の25%のあたる金額の追徴課税を請求したことが明らかになった。
地域通信会社Dalsvyazは9日、2001年および2002年分の追徴課税として7億1800万ルーブル(2548万ドル)の請求を受けたことを発表し、また、これに対し追徴請求を不当として、訴訟したことを明らかにした。
追徴課税報道を受けて、同社の株価は、MICEXでは1.9%下がり36.7ルーブルとなったほか、RTS市場では8.8%の下落となる1.25ドルまで値下がりした。
現在、ロシアでは追徴課税がロシアビジネスでの生命線にすらなり始めており、プーチン大統領による企業経営者に対する断固たる態度が今後のロシア企業の社運を分けることになるかもしれない。