バルティックタイムズによると、最近行われた市場調査の結果、リトアニア市民のたったの1%だけが経済状況が改善したと回答したという。
この2ヶ月間の変化として、全く変化なしだと回答したのは9%に過ぎず、過半数の市民が経済状況はかなり傷んでいると感じている。
Baltijos Tyrimaiが行った市場調査では、多くの市民は2月と現在は大きな違いはないと感じているが、昨年の2月との比較となると、大きく異なる結果となる。
家計への質問では、最近、家計は良くなったかとの質問へは、実に約80%が悪化していると回答した。
地元紙Äripäevによると、百貨店大手Tallinna Kaubamajaの09年第1四半期の売上高が3.7%増となる15億2000万クローン(約129億2000万円)を達成した。
昨年同期では、売上高は14億7000万クローン(約124億9500円)であった。
傘下企業のスーパーマーケット部門が好調で、売上高が昨年の9億7300万クローン(約82億7000万円)から16%伸びた11億クローン(約93億5000万円)までに業績を上げている。
一方で百貨店事業では、21%減の2億7620万クローン(約23億4770万円)の売上高に留まってしまった。
他事業部門の売上高は、不動産事業で17%増の1200万クローン(約1億円)、自動車販売部門で6250万クローン(約5億3150万円)などであった。
LETAによると、09年3月の失業率は、過去11年間で最も悪い数字になったという。
労働局によると、これまでの失業率の最高は1998年4月に記録した10.2%というのがある。
3月期の失業率は10.7%に達し、2月期の9.5%からも悪化が進んでいる。
1998年当時は今以上に人口も多く、失業率の悪化は社会に与えるインパクトは今以上であったという。
ただし、08年3月からこれまでに失業者数は35%も増えており、この勢いがいつまで続くのか懸念される。
社会民主党のEiki Nestor議員が現内閣は累進課税を議論するには大勢が不安定すぎるが、所得税/法人税を26%にまで引き上げる議論には反対はないだろうとして、今後、エストニアで増税が議論されることになることを示唆している。
ERRによると、同議員は、年金基金の取り崩し議論が活発となる中、実際、エストニアがいつユーロ導入が叶うのかよりも年金が保証されることの方が重要だとして、現状打破には増税しかないとのスタンスを主張している。
同議員は、同時に乗用車への課税も引き上げることを提案している。
バルティックタイムズによると、現在の失業率は10.7%と高い水準にあるが、更に上昇は続くという。
ラトビア社会福祉省が、今年、失業率は12.7%まで上昇し、そうすると失業給付金の支払いに7000万ラッツ(約131億6000万円)の追加負担が発生すると明らかにした。
経済省では、今年の失業率は最高で13.6%まで上昇すると試算しており、失業保険は一体いくら必要となるのか財政を更に苦しめることになりそうだ。
すでに企業は人員カットや給与カットに着手しており、雇用は正に日々悪化している。
統計資料では、現在、11万6768人が失業しており、首都も地方も至る所で雇用が悪化が進んでいる。