ロシアの主要証券取引所の一つRTSを傘下に置くロシア・トレーディング・システム(RTS)は28日、04年度の総収益が350%増の1億5546万9000ルーブルまで急拡大したことを発表した。
04年度にRTS の総資産は88%増の5億2930万ルーブルまで拡大し、資本および準備金は87%増加し4億6200万ルーブルとなった。昨年の売上げは29%増の5億4200万ルーブルで、税引き前利益は334%増の2億700万ルーブルを記録した。
RTSグループ傘下には、RTS証券取引所、サンクトペデルブルグ証券取引所などの証券市場が含まれている。
大手天然ガス会社ガスプロムが西側の銀行筋と石油会社シブネフチ買収に向けた資金調達について協議を持っていることが27日明らかになった。
ガスプロムでは、金融団から最大で120億ドルの融資を求めており、現実のものになればロシア企業としては過去最大の規模になる。
買収には株式の過半数を取得するために少なくとも70億ドルが必要と見られ、政府からの支援が求められると見られることから、資金調達は可能という見方が体勢となっている。
シブネフチの大株主にはロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)率いるMillhouseグループがついており、同社はロシア第5位のシブネフチを売却する意向であると既に表明している。
アブラモビッチ氏や関係者が保有するシブネフチ株は72%で、市場価値は115億ドルと試算されている。
初夏の頃からロシアでは、外資系ビールメーカーが独立系酒造所の買収に懸命で、特にオランダのハイネケン社では、夏季のシーズン前にロシア東部のビール市場を狙ってエカテリンブルグ(Yekaterinburg)にあるPatra酒造を買収した。
ハイネケンでは、Patra買収直後には、立て続けに東シベリアのイルクーツクにある酒造を買収し、ロシアでの市場シェアを10%まで引き上げることに成功した。
競合他社もハイネケンの動きを察し、バルチカ(Baltika)がクラスノヤルスク(Krasnoyarsk)の酒造を買収し、InBevではサンクトペデルブルグの酒造Tinkoffを1億6700万ユーロ(2億100万ドル)で買収した。これによりInBevのロシアでのシェアは16%まで拡大した。
現在ロシアのビール市場は毎年5%の成長を続けており、今年は5-7%の成長が見込まれている。外国企業がロシアのビール市場に躍起になっている背景は、長期的に見ても引き続き市場の拡大が見込め、世界的にも今後数年でロシアと中国で世界のビール消費の半数以上を占めると見られていることにある。
ロシアのビール市場を争う企業には、シェア20%と酒造18社を抱えるバルチカ、過去2年で急速にシェアを拡大したSUN Interbrew(InBev)、そして今年に入ってシェア獲得に励むハイネケンの3社がシェアの争奪戦を繰り広げている。
今後は、ダークホースと見られるSABMillerがシェアをどこまで獲得するかが注目されている。同社はロシアで東欧などのビールメーカーの商品をロシアで販売しているが、これから買収を仕掛けていくと見られている。
経済省高官は25日、05年度のロシアの石油生産高が当初予測を上回るという見通しを明らかにした。
経済発展商務省のAndrei Klepach氏によると、現在、今年のロシアのクルードオイル生産は、同省予測を400万トン上回る4億7400万トンに達する見通しで、石油輸出も年初の予測から600万トン増の2億6900万トンが見込まれている。
同省では、石油価格の再予測を行い、今年度のウラル産クルードオイルの値段を1バーレル47-48ドル、06年40ドル、07年35ドル、08年36ドルなどと改めて予測し直している。
大手天然ガス会社ガスプロムが99%の株式を保有する石油化学会社Siburが世界的な価格上昇の恩恵を受け、05年上半期の総収益が89%増となったことを22日発表した。
Siburの総収益は、04年同期の57億ルーブルから108億ルーブル(3億7900万ドル)まで拡大した。年初からの6ヶ月間に同社では59億㎥の石油ガスを製造し、売上げ高は20%増の482億ルーブルとなった。
現在、親会社に当たるガスプロムではSibur資産を新会社AKS-Holdingへ移転させ、その後、株式を証券市場もしくは機関投資家などへ売却する計画を立てている。
これまでにガスプロムでは、BASF、Dow Chemical、PetroChinaなどとの間でSibur株の売却交渉を行っている。