アレクセイ・クドリン財務相は14日、外国からの投機資金がロシアへ流入していることからロシア経済がバブル化することへの懸念を明らかにした。
ロシア経済を牽引する原油産業により、経済は好調を維持する状況が続く中、大量のリスクマネーがロシアをエマージング市場と捉えて流入が続いている。
クドリン財務相は、現在、ロシアにおける新たな懸念材料は、株式市場の上昇率が西側のそれを大きく上回っていることと指摘している。
主要株式インデックスのRTSは、連日過去最高を記録しており、現在は900ポイントを上回る水準まで上げてきている。
経済発展商務省のゲルマン・グレフ大臣は14日、2010年までに国内のGDPを2倍増とする政策目標が非現実的であると改めて示唆した。
同大臣は、2010年までにGDPを2倍増とする話は、非現実的だと何度も話してきており、現在の経済成長の流れを踏まえれば、この目標が現実的ではないことが明らかだとGDP2倍増といった市場期待を全面的に否定した。
2002年末以来、露石油会社シブネフチとTNK-BPの傘下にあるロシアの石油会社スラブネフチ(Slavneft)は13日、05年1-8月期の石油生産量を12%増の1596万4000トンとなったことを発表した。
スラブネフチはロシア国内では、上位10位に入る大手石油会社の1社となっている。昨年、同社は03年度期比で24.1%増の2200万トンを生産しており、今年もこのまま行けば昨年を上回ることになる。
現在、1日の石油生産高は、6万トンを越える水準にあり、03年度のそれを24%上回る生産能力を抱えている。
ロシア国内大手石油会社シブネフチは12日、同社株主へ04年度分の配当として23億ドルを支払う意向であることを明らかにした。
シブネフチは、ロシア国内で上位5社に入る石油会社で、大株主には大富豪のロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏がついている。
経済発展商務省のゲルマン・グレフ大臣は9日、国営のロスネフチの株式公開(IPO)は06年末以降となる見通しであることを示唆した。
グレフ大臣は、IPOの可能性を示唆すると共に、IPO以前に機関投資家などへ株式を売却する可能性についても言及した。同省では、ロスネフチが株式公開することで妥当な株価を確定させた後に機関投資家へ売却することの方が、企業価値を高めるとして、IPO時期の重要性について先週初め言及していた。
ロスネフチがIPOを行った場合、市場へは同社株10-15%が売買されることになる。
現在、ロシア政府は、SPV(特別目的の有限会社)会社ロスネフチガスを通じて、ロスネフチを管理している。