ロシア統計サービスは22日、05年1−8月期の個人所得水準が昨年同期比で8.5%の上昇となったことを明らかにした。しかしながら、もし石油価格高騰などなければ、実際、給与水準はより高い伸びが期待できたのではないかと見られている。
人口一人当たりの平均給与は、8月末の時点で7591ルーブル(268ドル)となり、昨年からは21.8%の成長を記録している。アナリストによると、安定化基金は現金に溢れ、そして政府では個人所得の水準を現状維持が保たれるような措置を続けるとしている。
しかしながら、石油価格の上昇は過去6ヶ月間に50%強上昇しており、個人所得はそれに見合った上昇がないことから、一般のロシア人は、所得の現状維持ではなく、大幅な引き上げを求めている。
過去8ヶ月間のロシアのインフレ率は8.3%を記録しており、給与上昇分の8.5%と差し引いても、実質、給与の上昇は0.2%程でしかない事が伺える。
ロシアで天然ガス事業を独占するガスプロムが中国東部および西部までを結ぶパイプラインの建設に関する可能性について傘下企業であるGazpromexportが21日示唆した。
同社によると、ガスプロムでは優先事業としてそれぞれの選択について協議しているとし、決定は依然下されていないという。
東部パイプラインはロシア極東の海岸地域から建設されると見られ、西部パイプラインについては中国国境とロシアのAltai地区を結ぶ案が思案されている。
ロシア最大の石油会社ルクオイルは20日、USGAAPによる05年上半期の収益が52.7%増の25億9000万ドルに達したことを発表した。
04年上半期の収益額は16億9600万ドルであった。また、今年度上半期の売上高については、146億900万ドルから66%増の242億5000万ドルまで拡大した。
ロシア最大の石油会社ルクオイルがロシア政府が輸送税を引き下げることを前提に、06年度から1日10万バーレルの石油を中国へ輸出することも可能になると先週の16日示唆していた。
05年上半期にルクオイルは、昨年から3割増となる1日6万バーレルを中国へ輸出しているが、依然、中国の需要を満たすには程遠いという実情がある。
ルクオイルでは、対中事業を控えている背景を、対欧州事業と比べて、経費が余りにもかかり過ぎる事などを挙げている。
現在、ルクオイルの平均輸送コストは、1バーレルあたり4ドル程度で、鉄道による中国向け輸出は1バーレル10ドルのコストがかかっている。
これまでに、中露間では、エネルギー産業での協力を強化することをこの3月に合意しており、その中にはロシアから中国への石油の鉄道輸送などを拡大することなども含まれている。
ロシアでは、過去50年間で600億ドル相当分のダイヤの原石を生産してきたと財務省が15日明らかにした。
ロシア鉱業50周年記念式典に出席したアレクセイ・クドリン大臣は、ダイアモンド産業が国内の多くの産業を下支えし、多くの国益を運んできたと語った。
ロシアでは、サハ州が東シベリアの中で最大のダイヤ産業の中心地となっており、国内のダイヤ産業を牽引している。その中にはロシア最大のダイヤモンド会社アルロサが君臨している。
アルロサは、世界最大のダイヤ生産会社の一つで、ダイヤモンド市場の2割を供給している。