証券会社のTroika Dialogは29日、ロシア国内シェア2位の大手石油会社TNK-BPが年内に予定している同社のIPO後の市場価値が490億ドルに達するという見通しを明らかにした。
TNK-BPの半分の株式は英国BPが保有しており、現在、傘下600社をまとめ、双方株式の持合を行うことで事業および財務基盤を固めている。
そのほかの株主には、ロシアのAlfaグループ,Access-Renovaなどがあり、これまでの時価価値は200億ドルと見られてきたが、昨今の原油価格高騰を受けて、株価は少なくとも50〜100%上昇するものと見られている。
ロシアの巨大天然ガス会社ガスプロムはロシアの大富豪ローマン・アブラモビッチ氏率いるミルハウス・キャピタル社(Millhouse Capital)から国内中堅石油会社シブネフチの株式72.663%を130億1000万ドルで買収することに合意したことを共同声明の形で28日発表した。
これまでにガスプロムはガスプロムバンクからシブネフチ株3.016%を取得済みで、今回の72.663%の取得と合わせると、75.679%の株式を手中に収めたことになる。
今回のシブネフチ買収資金は、蘭ABNアムロ、独ドレスナー銀、米シティグループ、米モルガン・スタンレー、米ゴールドマン・サックス、およびクレディ・スイス銀などから120億ドルの融資を得たことで調達に成功していた。
また、シブネフチの残り20%の株式は、今も破綻に追い込まれている石油会社ユコスが保有している。
ロシアのヤクティアを本拠とする国内最大のダイアモンド会社アルロサ(Alrosa)が高級ブランドのティファニー及びカルティエとの間にブランド提携についての協議を呼び掛けたことを同社のAlexander Nichiporuk代表が27日明らかにした。
同代表によると、提携に関する協議はまだ始めてはおらず、ただし、それぞれ協議の場につくことには興味を示しているという。
現在、アルロサと国内最大のダイヤ研磨会社クリスタル(Kristall)では、共同して新ブランドを開発し、販売プロモーションに力を入れていた。今回の高級ブランド各社とのブランド提携協議の呼びかけは、その国際マーケティングの一環と見られている。
ロシア経済省は26日、05年1-8月期の国内総生産(GDP)が5.9%拡大したことを発表した。
今年第2四半期にGDPは月平均0.8%となり、高成長を記録した。経済省は、国内投資の需要減や石油・ガスなどの輸出高の頭打ちなどの懸念などがあることも示唆している。
しかしながら、懸念材料が存在しながらも、国内の石油および石油商品を代表とした半生材料などの輸出が価格高騰していることで、経済成長の減速懸念は相殺されるという見通しも明らかにした。
ガスプロムのアレクセイ・ミレルCEOは23日、タイのエネルギー大臣及びPTT Public Company Limitedの副社長Chitrapongse Kwangsukstith氏との間で会談を持ったことを明かにした。
今回の会談では、タイにおける石油ガス開発、生産、輸送、貯蔵、精製、販売などに関し、ガスプロムとタイのPTT社との間で事業協力を結ぶことなどが話し合われたとされている。
事業協力は、長期に渡る戦力的な協力となり、双方にとってメリットの大きいものとなるとみられている。