ロシア大手石油会社TNK-BP傘下のウドムルトネフチを巡る入札に関し、興味を示していたロシア企業2社が入札を回避する意向を固めたことが2月28日に明らかになり、中国、インド企業に落札チャンスが広がっている。
業界筋の話しとして、国内最大の天然ガス会社ガスプロム傘下の国内大手のシブネフチとルスネフチ(Russneft)のそれぞれがウドムルトネフチ入札を回避することを決定したと示唆している。
これにより中国の大手石油会社シノペックとインドのONGCおよびロシアの中堅ガス会社Iteraが競争入札に参加する可能性が高くなったことで中印企業によるロシアの石油資産の買収が現実のもになる可能性が出てきている。
ウドムルネフチは、1日に12万バーレルを生産しており、埋蔵保有量は10億バーレルを誇っている。
一部による資産価値査定では、20億ドルから30億ドル程度という資産がなされていることから、入札を回避したロシアの2社では、買収金額が高すぎると判断し、入札を見送ったと見られている。
モスクワの不動産価格が今年、既に急上昇を記録しており03年度につけた過去最高の上昇率を上回る可能性が顕著になってきた。03年当時のマンション価格は年間40%の上昇を記録していた。
不動産価格の高騰は、経済発展によるものが大きいが、その他にも市民による消費を急ぐ傾向があることで既存の住宅用物件や販売主の販売価格の設定が引き上げられる傾向にある。
大手不動産開発業者では、販売価格を大きく引き上げる風潮が顕著で、SU-155やPIKなどでは、昨年12月以降に不動産価格を平均15%引き上げたところも出始めている。その他にはNovaya Ploshchadが06年1月以降に10%の価格引き上げを行っている。
昨年10月11月の需要増により12月期の不動産価格は急激に値が引き上げられたことをモスクワ建設投資庁が明らかにしている。
ロシアの05年第4四半期の名目賃金が一昨年同期から26%の上昇を記録している。実質賃金では11%の上昇となる。
鉱山業の賃金は15%減となった一方で、製造業、建設業、貿易などでは賃金は20〜25%ほど上昇した。
闇収入を除く収入は、平均月給で昨年末には約8800ルーブル(260ユーロ)に届いており、賃金上昇が最大となったエネルギー業と金融産業では平均賃金は2万ルーブル強となっている。
賃金は業界別で、製造業約9000ルーブル、貿易約6300ルーブル、健康産業および教育産業で6000ルーブルなど。
ロシアのダイアモンド業大手アルロサが2009年にも世界最大のデビアスへの販売を停止する意向であることが明らかになった。
ロシアでダイアモンド業を独占するアルロサによると、欧州共同体と南アのデビアスとの合意に基づき、今後3年以内にデビアスへの販売をやめることになるという。
世界を2分する両社の世界の寡占率は60%に達しており、両社間の取引は今年6億ドル、07年度5億ドル、08年度4億ドルと順次削減し、09年度にはゼロの水準まで引き下げていくことを欧州委員会が22日に発表していた。
欧州委員会による両社間取引への介入は、デビアスの独占状態にある世界のダイア市場をアルロサへも開放することを狙ったものとなっている。
ただし、08年以降もデビアスに年間2億7500万ドル程度のダイアの購入を認めることで、アルロサにも売上げの10%は間違いなく確保できるといったメリットはあるのではないかといった意見も一部に出てきている。
国営の大手石油会社ロスネフチがカザフスタンで新たな石油田の買収を模索していることを23日明らかにした。
同社では今年、年内にカザフで新たに2つから3つの石油資源を買収する計画であるとしている。今年、ロスネフチは7%の事業規模の拡大を目指している。
既にロスネフチはカザフスタンで多くの石油ガス開発プロジェクトに参加しており、その中にはカザフスタンのKasMunaiGazと共同で進めているカスピ海沖のKurmangazy資源の開発なども含まれている。Kurmangazy資源開発では、ロスネフチは今年6600万ドルを投ずる準備を整えている。