露独禁サービスが破綻したユコスのガソリンスタンド網を競売で落札に成功したUnitex LLCへ同スタンド網を売却することを承認すると見られている。
これまでにも同スタンド網の買収に事業拡大を目指すロスネフチが最も強い興味を示しており、ガスプロムのSergei Bogdanchikov社長は、Unitex LLCとの間で買収協議を進めていることを認め、買収の際には、ロスネフチは新たな融資を得る必要があると示唆している。
競売で落札に成功したUnitex LLCは、中央ロシアに537店も展開するガソリンスタンド網を所有しており、競売の際にはTNK-BP、シェル、ロスネフチ等が応札していた。
競売は77億4100万ルーブル(約2億9890万ドル)から始まり、最終的にUnitex LLCが124億6000万ルーブル(約4億8100万ドル)で落札した。
Unitexの株主は不明とされるが、同社をAlexander Basmanov氏が率いており、同氏がガスプロムバンクの役員でもあることから、Unitexの実質オーナーはガスプロムとガスプロムバンクの両社ではないかと見られている。
アエロフロートが本気になっている伊アリタリア航空株取得競争で、競争相手はイタリア国内第2位の航空会社Air Oneのみとなっている。
これまでに応札を入れていた米ファンド会社TPGが競売から手を引くことを明らかにしており、残る2社による争奪戦となっている。
国内大手銀行VTBの株取引が29日停止されている。
ロシア連邦金融市場サービス(FFMS)は28日遅く、同行株が53%もの株価高騰となった取引の背景を分析するとして29日の同行株の取引を停止することを明らかにした。
同行株は28日のMICEX寄り付き時にIPO価格を28%も上回る価格で取引が始まっている。
取引5分後には、同行株は10.9%もの値上がりとなり、寄り付きの14.4カペイカ(kopeck)から17.49カペイカ(kopeck)で終日取引された。
所得増から裕福になってきたモスクワの所得中間層の3分の2が貯金をしていないという。
モスクワで所得が1500ドル以上という条件の下行われた聞き取り調査で、83%の市民が貯金をする際には、銀行預け、3%がミューチュアルファンドなどに投資すると答えている。
ただし、この層では、殆どの市民が財布の中身を気にすることなく、所得の殆どを消費に回してしまうとの結果が出されている。
今調査はMarketUpと広告会社SAUCE Strategyが行っている。
今調査の中間層と見られる所得2000ドル以上の所得層では、既に外国車と持ち家に住んでいる。
所得1500ドル以上の市民の大半は貯金には余り興味を示さず、所得のずべてを消費に回してしまうという。この層では、66%の市民が貯金を全く持っておらず、借金して住宅を購入し、自動車ローンを得て新車を購入するという。
今後2年間にロシア企業70社強がIPOを計画しているとアレクセイ・クドリン財務相が示唆している。
06年度にロシアはIPO規模で世界第5位となり、国内外で15社が株式を公開し、市場から167億ドルを調達している。企業によるIPOが増加していることから株式市場も急速に拡大し、これまでの7年強で市場は大きく飛躍してきた。
RTS市場は、この期間に13.4倍となり、MICEXでも11.7倍と急速に市場が拡大した。2005年度は、市場規模は全体で倍増し、06年度には2.4倍を記録している。
多くの企業が市民の所得増と消費の拡大を背景に、急成長が続く株式市場で資金調達を急ぐ傾向が強まっている。
ロシアでは、2007年から2010年までに賃金は1.94倍、1万728ルーブル(約414.2ドル)から2万815ルーブル(約803.7ドル)にほぼ倍増すると見られている。