バルティックタイムズによると、政府アドバイザーのBengt Dennis氏が言及した通貨切り下げの可能性について、Valdis Dombrovskis首相が切り下げは選択肢にないと述べている。
Dennisアドバイザーは、『先に通貨の切り下げはもしかすると明日にも起こりうることだし、数か月先のことかもしれない。今後のことは不確かだが、切り下げがあるのかないのか、もしくはされるなら如何にされるのかなどを議論するときにある』と語っていた。
同様にMareks Seglins法務相も切り下げは予定にないが、選択肢ではあると玉虫色のコメントをしており、もし実際に切り下げた場合の損失と利益について財務省も中央銀行もそれぞれ試算すべきだとも述べている。
首相がどれ程切り下げを否定する言葉を発していても、既に民間の銀行では通貨切り下げた場合のシナリオを準備しているとも言われており、ますます通貨切り下げが現実的なものになりそうになってきた。
LETAによると、国家予算の見直しをラトビア政府が1日承認し、公務員1万人あまりを削減することが明らかになった。
今回の決定により、公務員数は現在の7万9408人から6万9954人にまで削減されることになる。
教育科学省では1万1136人から8970人へと削減され、国務省でも1万8575人から1万7202人へと削減される。
大統領法務官スタッフでも4人が削減され、国会スタッフは人員の削減はないが、各省庁スタッフは23人削減されることになる。
その他では、予防腐敗局(Corruption Prevention Bureau)で7人削減された147人となり、オンブズマンオフィスで4人削減される。また、国防省では8069人kなら7391人へ削減され、経済省で1541人から1199人へ、財務省でも6241人から4677人へそれぞれ削減される。
その他省庁では、農務省で5096人から4256人、運輸省で347人から334人、福祉省で5163人から4882人、法務省で8737人から7790人、環境省で1664人から940人、文化省で3277人から2881人へと保健省を除くすべての省庁で削減される予定だ。
国税庁、検察局、最高裁判所スタッフはそれぞれ197人から163人、1004人から947人、203人から167人へと削減される見込み。
唯一、人員増加となるのは保健省で、人員は5462人から5729人へと増員される。同様に憲法裁判所と中央選挙委員会では人員の削減は予定されていない。
エストニアでも省庁の再編を急ぐようである。ERRによると、Jürgen Ligi人口人種問題大臣(改革党副会長)が省庁の再編に言及したという。
同相は、現政権の維持には、政権与党の影響力を固持しなくてはならず、政権崩壊が確実な今、Andrus Ansip首相は地盤固めに安定した与党政権を確立する必要があると示唆している。
改革党、祖国・共和国連合、民族同盟の与党3党は1日政権運営について協議をもったが、話し合いは纏まらずこのままでは現政権は崩壊してしまうことになり兼ねない。
政権与党が国家運営で合意できないとすれば、過半数に満たない政権として国家運営せざる得なくなり、各党に割り振っている省庁の削減も致し方ないことになるかもしれないという。
今後は、連立政権がどういう組み合わせになるかは、まだ予断を許さない状況だが、安定政権を樹立するのであれば、一部では祖国・共和国連合と中央党といった組み合わせも噂されている。
ELTAによると、警察官の有給休暇への支払いが600万リタス(約2億3700万円)ほど不足しており、更に1000万リタス(約3億9500万円)に上る事前給与の支払いにも問題が起きているという。
Raimondas Palaitis国務相は、財務省が何とか不足分を補足する手立てを模索するだろうと楽観的に捉えていると述べている。
また、約1000万リタス(約3億9500万円)の前金で支払われる警官への給与も不足しているとされるが、法的には事前に支払う義務はなく、今、資金の手当てがつかなくともこちらは大きな問題にはならないと見られている。
リトアニア政府も3日にも警官への資金不足を如何に補填するかを協議することになっている。
EPLによると、エストニア郵政(Estonian Post)が3日から料金徴収作業の電子化として新たにe-Bill事業(eArvekeskus)を開始するという。
同社では、エストニア国内で利用されている会計ソフト全てに適応できるe-Bill事業を始めるといい、これまでのような領収書の発行や請求書の発行といった手間のかかる作業をすべて電子化するサービスを顧客に提供することになる。
同時に今サービスにより環境保護も達成でき、無駄な人員の削減ができることになり組織の再編も可能になると低コスト経営を始めることで収益構造を向上できるようになるという。