ロシア経済発展商務省によると、ロシアの一般特恵関税制度(GSR)に基づく対米商品輸出高が昨年7億3816万ドルとなり、総輸出総額153億5000万ドルの4.8%を記録した。
既にアメリカ政府は07年度から同制度をロシアには適応させないことを示唆している。
同制度下の輸出高は05年度は04年度の5億5422万ドルから33.2%の増加を記録しており、対米輸出のみでは31.9%の増加を示している。
ロシアからの同制度に基づいて輸出された商品の大半は鉄鋼、化学品などの加工製品となっている。
アメリカ政府がロシアを一般特恵関税制度(Generalized System of Preferences:GSP)から外す意向であることを示唆している。同制度は、発展途上国から約3000品目の免税の特恵させることを謳っている。毎年、対象国の見直しがあるが、今年は13カ国が対象国から外され、その中にロシアが含まれるという。
アメリカの国会では、アメリカの貿易相手として適するか否かが吟味される。現在、アメリカではロシアが世界貿易機構に加盟する条件を満たしていないとしてロシアを凶弾する姿勢が強まっている。
ロシア経済省では、もしリストからロシアが外れたとしても大きな問題とはならないとし、恩恵がある品目は限られ、一部では世界的に取引が禁止されているものもあることから、影響は小さいと判断している模様。
しかし、もしロシアが実際にリストから削除された場合は、年間10億ドルの損失と試算されている。
このところのアメリカ政府の対応はロシアにとの間で貿易戦争を準備する節が見え隠れしており、この4日も武器商社ロソボロンエクスポート(Rosoboronexport)と航空機メーカー スホーイ(Sukhoi)の取引に制裁を課している。
カリウム肥料世界シェア第5位のUralkaliが株式公開を踏まえクレディ・スイスとUBSを主幹事とすることを決定した。
同社では1日の株主総会で29%の株式を公開する承認を受けている。
IPOでは一般株とGDRを混ぜた形式で行う計画で、外国ではロンドン証券取引所に上場させるという。
同社株はRTS証券市場で少数株が取引されているが、時価価値計算させると同社は38億ドル相当と試算され、約3割の上場となると市場から11億ドル近くを調達することになる。
もし同様の上場が成功した場合、ロスネフチの100億ドルの市場調達、システマによる16億ドルの調達、セベスタルの15億ドル規模の上場計画に次ぐ大規模株式公開となる。
しかしながら、アナリスト間では同社が世界的にも無名であることから同様の資金調達は難しいのではという見方が主体となっている。
Uralkaliの80%の株式を保有する大株主Dmitry Rybolovlyev氏は、株式公開時には保有株の一部を売却することになり、新たにロシアで大富豪が誕生することになる。
05年度の同社の売上げ高は77%増の207億ルーブル(7億7440万ドル)で収益も2.6倍の76億ルーブルを記録している。
ロシアの06年1-6月期の貿易黒字が862億ドルに達したと連邦関税局が8日明らかにした。
ロシアからの輸出高は31.3%増加した1430億ドルとなり、対CIS諸国向けでは32%増の192億ドル、非CIS諸国向けでは31.2%増の1238億ドルをそれぞれ記録した。
また、輸入に関しては、期間中に輸入高は33.2%増の567億ドルを記録し、CIS諸国からの輸入は微増となる7%増の95億ドル、非CIS諸国からの輸入高は40.1%増の472億ドルと大幅に増加した。
ロシアの1-6月期の貿易総額自身は昨年同期比で31.8%増の1997億ドルにまで拡大している。
昨年度もロシアの貿易黒字は40%近い増加となる1201億ドルに達しており、輸出は33.9%増の2453億ドル、輸入では28.5%増の1251億ドルをそれぞれ記録している。
日産自動車のロシアでの販売高がこの1-7月期に昨年同期比で45.4%の増加を記録した。
同社では、1-7月の間に3万6518台を売上げ、昨年の2万5114台を大きく上回った。期間中、最も販売が好調であった車種はアルメラで、1万6937台が販売され、昨年の1万1814台から5000台以上も販売台数が伸ばすことに成功した。