リトアニアの失業率が欧州一低い水準に落ち着き、今年1年で22%も失業者が減少している。
リトアニア統計局は、今年の就労者数が1万9300人増えた151万人に達し、第3四半期の失業者数が9万800人にまで減少したことを発表した。
最高失業率を記録したのは産業界で18.5%と高く、次いで小売17.3%、農業、林業などで11.9%となった。
欧州最高の失業率を記録したのはポーランドで、失業率は14.1%を記録し、次いでスロバキア12.8%、ギリシャ9%、フランス8.9%などと続いた。
一方で、最低の失業率を記録したのはデンマークで3.5%と失業率は低く、次いでオランダ4%、アイルランド4.2%などと続いた。
首都ヴィルニスの住宅価格が高騰を続ける中、徐々に購入希望者が購入時期を延期したり、より小さめの物件に目を向けるといった傾向が強まりつつある。
中央登記局によると、06年第3四半期もリトアニア国内の住宅価格は依然上昇傾向は継続しているという。
第3四半期の3ヶ月間に首都ヴィルニスの住宅は約20%の高騰となり、全国を見ても平均で1平方メートルあたり6%の値上がりが記録された。
土地付き一戸建ては、1平方メートルあたり平均で5%の値上がりとなった一方で、マンション価格は、1平方メートルあたり9.5%の値上がりを記録している。
古い中古物件でもこの第3四半期には第2四半期の下落傾向に反して値上がりを始めており、全体的に全土で不動産価格が上昇する兆候を見せている。
中堅銀行Rietumu Bankが今年11月までの収益を2430万ラト(3460万ユーロ)となり、11月単独でも270万ラト(380万ユーロ)に達したことを発表した。
Rietumu Bankの資産は、預かり資産を除くと年初からは27%増の8億9100万ラト(13億ユーロ)にまで拡大した。預かり資産を合わせた場合には9億7300万ラト(14億ユーロ)となる。
貸出残高は、3億8700万ラト(5億5100万ユーロ)で、年初からは56%の伸びを記録した。預貯金総額は6億4500万ラト(9億1800万ユーロ)となっている。
Baltic International Bank(BIB)が06年1-11月期の収益額が昨年同期の7000万ラトから25%増となる8888万ラトに拡大したことを明らかにした。
同行の預かり預金額は11月末の時点で6669万ラトに達している。また、ROEは31.48%で高い指数を示している。
大手銀行のSEB Vilniaus Bankasがリトアニアの07年、08年度の給与水準がインフレ率を大きく上回る上昇となるそれぞれ15%、13%の上昇と予測している。
同時に同行は今年度の賃金上昇率予測を改めた。今年の賃金水準は当初の14.5%の上昇予測から17%に引き上げられた。
同行のアナリストは07年度のインフレ率を5%上昇と予測し、08年度も3%の上昇に留まると予測している。
今後も来年度以降のような賃金上昇が続いたとすると、15年後に現在のイギリスの平均所得に追いつくことになる。