格付け会社大手のスタンダード&プアーズ(Standard & Poor's)がバルト3国全ての財務格付けを引き下げている。
同社によると、エストニアの長期外貨建てでは格付けはAからA-へ引下げられ、ユーロ導入に黄色信号を灯している。
リトアニアの格付けはBBBとされ、経済不安と政治不安が懸念を指摘されている。財政のアンバランス、増税や失業などが不安を助長するという。
ラトビアについては、バルト3国最悪の景気後退に苦しんでおり、格付けはBB+からBBへと引下げられ、投資不適格と見做されかねない状況だ。
バルト3国は、皆、財政基盤を早急に固め、競争力を回復させない限り、この不況を乗り越える事は難しいと見られている。
LETAによると、09年1月以来、ラトビアの牛乳や他乳製品の価格が急激に値下がりしているという。
牛乳を含む乳製品は、8%〜33%値下がりし、同様に精肉でも9%〜28%下落している。
この7月にはリガ市内のショップでヨーグルト-2%、牛乳-3%、サワークリーム-4%、バター-8%と軒並み値下がりが顕著となっている。
地元紙Äripäevによると、Bigbankが09年上半期に6960万クローン(約6億1600万円)の収益を計上し、昨年同期からは1960万クローン(約1億7346万円)程収益を落としたが、大方の見方に反し、高収益を記録した。
同社の収益額の3510万クローン(約3億1000万円)はエストニアから、2440万クローン(約2億1600万円)がラトビア、そして残りの1020万クローン(約9027万円)がリトアニアからの収益であった。
融資の焦げ付きが拡大し、経営に不安がると指摘される同社だが、順調に収益を伸ばしており、リストラや支店網の見直しなどによりその損失を抑えたことが効果に表れている。
同社によると、90日を超えるローンの滞納は、第2四半期の時点では9億2400万クローン(約81億7740万円)に留まっているという。
LETAによると、ラトビアの総月収額が09年第1四半期に469ラッツ(約9万2400円)であったと中央統計局が発表した。
給与平均は、昨年同期比では16ラッツ(約3152円)減少している。
公務員給与は税引き前で平均512ラッツ(約10万900円)となり、国内で最も高給取りな職務には民業の金融/保険業で1035ラッツ(約20万3900円)、官業で1190ラッツ(約23万4430円)であった。
LETAによると、バルト3国の証券市場が今年に入って大きく回復基調にあるという。
エストニアのOMX Tallinn Indexは3月に記録した底値からは30%の上昇を記録しており、今月も既に9%の上昇となっている。
バルト3国各国の証券市場はそれぞれ好調で、過去5ヶ月間にエストニアの30%の上昇他、ラトビアで32%、リトアニアでも36%の上昇と好成績が続いている。