露ガスプロムが来年度まではウクライナ向けの天然ガス価格を引き上げないことを決定したと27日明らかにした。
同社によると、中央アジアからの天然ガス価格の引上げもあったが第4四半期も1000立方メートルあたり95ドルでウクライナへ天然ガスを供給するという。
また、07年-09年度分については年内に決定するといい、供給量については、毎年550億立方メートルをウクライナへ供給することで既に合意に達している。
ロシア国内でインターネット・サーチ・エンジン第2位でテレビ放送を手がけるランブラー・メディア(Rambler Media)が06年上半期に大きく収益を伸ばしている。
総収益は、一株当たり16セントの利益となる250万ドルに達し、昨年同期の230万ドルの赤字から大きく復活を見せている。同期間中の売上高は1580万ドルと倍増した。
インターネット・サーチ・エンジン事業では、国内のトップシェアをYandex.ruと分け合っており、第3位のMail.ruと3社でシェアの殆どを独占している。ロシア語のネットユーザーが拡大する中で3社共に広告収入が急速に伸びており、ランブラー社では、第2四半期に事業好調を理由として今年は黒字化することを宣言していた。
同社のレポートによると、黒字化はインターネット事業から齎され、グループ利益の8割がインターネット事業から計上されているという。
金利・税引き前収益(EBITDA:金利・税率・会計基準の違いを最小限にした利益)は、上半期に160万ドルに上っており、昨年度の160万ドルの赤字からの脱却に成功している。
IT専門調査会社IDC(International Data Corporation)がロシアの個人向けコンピューター市場がこの第2四半期に17.5%拡大した151万台となったことを報告した。
夏季のシーズンは個人向け販売が落ち込む傾向にあり、法人向けの販売が逆に伸びる季節でもある。市場シェアの上位にはエーサー(Acer)、ローバー・コンピューター(Rover Computers)、HP、富士通シーメンス、デポ・コンピューター(Depot Computers)などとなっている。
ロシア政府がシトクマン・ガス田(Shtokman Gas Field)から産出される天然ガスの半分を欧州へ振り向けることを計画していることで、アメリカへの輸出分が削減される見通しとなったことでシェブロンやコノコフィリップスの頭痛の種になりつつある。
プーチン大統領は先週末、ロシアは北極圏沖合いから産出される天然ガス700億立方メートルの450億立方メートルを欧州に振り向ける意向であることを示唆した。これまでは250億立方メートルを振り向けるとしてきた。
450億立方メートルは、ロシアが産出する天然ガスの30%に匹敵し、燃料需要が高まる欧州にとっては嬉しいニュースとなっている。
当初、同プロジェクトに関るガスプロムでは、産出ガスの大半をアメリカへ輸出する意向としてきた。
シトクマン・ガス田には3兆7000億立方メートルの埋蔵が認められており、氷に覆われた極海での作業にチャレンジすることになる。
同プロジェクトには、参加候補としてコノコフィリップス、シェブロン、トタル、スタトオイル、Norsk Hydroの5社が挙がっており、もしガスの輸出先が欧州となった場合、欧州企業を優遇すると見られることから、その場合は、仏トタル、ノルウェーのスタトオイル及びNorsk Hydroの参加が有力となる。
ポーランドの石油会社PKN Orlenがロシアの石油最大手ルクオイルへ傘下に収めたばかりのリトアニアの製油会社マゼイキウ・ナフタ(Mazeikiu Nafta)を譲渡するかもしれないとリトアニアの地元紙Lietuvos Rytasが報じている。
同紙によるとPKN社とルクオイルの代表は先週末にポーランドで会議を持ち、石油輸送が停止しているパイプライン問題とマゼイキウのルクオイルへの譲渡についての話し合いを持ったという。
PKN Orlen側としては、まだ買収してから4ヶ月しか経っておらず、急いでマゼイキウを売却するといった協議をまとめる姿勢にはない。
ただし、リトアニア政府としては、ロシアからの石油輸送停止に伴い、マゼイキウの収益は激減していることに懸念を示しており、市場原理に基づいて、結局はロシア企業の手に落ちるものと見られている。
ロシアは、7月末からドルージュバ・パイプラインの損傷を理由にリトアニアへの石油輸送を停止している。石油パイプライン会社であるタトネフチ(Transneft)によると、パイプラインの復旧には時間がかかり、石油輸送の再開の目安は今の所立っていないという。
現在、マゼイキウ社は海上輸送された原油をButingesの石油ターミナルを経由させて精製を続けている。