Vneshtorgbank(VTB)が07年度にもロンドン証券取引所でIPOを画策している。国営銀行の民営化の一環となるIPOだが、この5年間に同行では資本や銀行資産を10倍も増加させることに成功している。
同行では、西欧、アジア、CISなどに16の支店網を展開させており、中国、インド、ベトナムなどへも支店を出店させる計画を暖めている。将来的には、今後5年間で世界50位に入る巨大銀行になることを目指しているという。
西欧での事業展開は、傘下に置くロンドンを本拠とするMoscow Narodny BankをVneshtorgbank Europeに社名変更させる計画で、徐々に欧州での足場を固めていくとしている。
Vneshtorgbankの今年上半期の収益は、昨年同期から2.59倍となる33億2800万ルーブルを記録している。Vneshtorgbankは1990年創業で、99.9%の株式を連邦資産管理局が保有している。
トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International:TI)が発表した賄賂指数でロシアが対象国の中でも賄賂の収賄率が高い国の一つと評された。
ロシアでは、事業提携などをする場合、賄賂の収賄は当たり前となっているとロシアのTI代表であるYelena Panfilova女史が示唆している。
収賄が蔓延する理由を、これまでにも賄賂により色々なことが巧くいってきたという慣習に基づいており、海外でも同様の姿勢で臨んでいると悪い風習に沿った慣習にロシア関連ビジネスは依存しているという。
世界賄賂指数で上位3位にはインド、中国、ロシアが続き、賄賂はBRICsでは常習化していることが明らかになった。一方で賄賂の健全度が高い国にはスイス、スウェーデン、オーストラリア、オーストリア、カナダ、イギリスと欧米諸国が上位を占めた。
パイプメーカーのTMKがロンドン及びモスクワで11月初めにも発行株式の30%をIPOにかけることを4日明らかにした。
ロードショウでの反応によるとしながらも、TNKでは最大で21%分をロンドン証券取引所でIPOにかけ、残りの9%をモスクワに割り振るとしている。
シームレス・パイプの生産で世界第2位のシェアを誇るTMKの企業価値は少なくとも40億ドル近いと見られ、一般的には31億ドルから56億ドルの幅で企業価値が評されている。
天然ガス最大手のガスプロムが06年第1四半期の中間決算を発表し、総収益が2倍増となる1908億9900万ルーブル(約71億4000万ドル)を記録した。
同社の売上高は1.7倍となる5857億7700万ルーブル(約219億ドル)で、その中には天然ガスの売上げ4136億4000万ルーブル(約154億ドル)が含まれている。
ガスの欧州向け(456億立方メートル)の売上高は、50%拡大した2283億4000万ルーブル(約85億ドル)となり、CIS諸国向け(288億立方メートル)では12億3600万ルーブル(約22億9000万ドル)を売り上げている。
国内向け(1115億立方メートル)では、1240億6000万ルーブル(約46億ドル)の売上げを計上した。
ロシアが配当金への課税を無くそうとする法案を整えている。
財務省によると、実際に配当金への非課税化は、法案が通るまでに時間がかかるが、08年度にも施行されるように進められているという。
実際に非課税化が決まった場合、年間の税収額は300億ルーブル(約11億2000万ドル)の減収となる。