ロシアの最大手石油会社ルクオイルにも欧米企業同様に取得済み権益を手放さなくなる懸念が生じ始めている。サハリン関連のガス田開発計画が座礁したことで世界的にもロシアでのエネルギー開発から欧米企業の排除する動きだとして注目される中、環境破壊を理由に国内企業であるルクオイルでも保有する権益の開発が取り上げられる可能性が高まっている。
自然資源環境省によると、ルクオイルでも北コミ共和国やハントゥイ・マンシースク自治区における19の開発許可が剥奪される可能性がある。
既にルクオイルではコミでの11区の石油ガス田でドリリングや石油生産などのスケジュールが滞っており、環境破壊を理由に開発全てが座礁することになりかねなくなっている。環境省からの通達は、この8月9月と続けて届けられており、6ヶ月以内に法の遵守を行うことが警告されている。
モスクワ市政府が来年度に石油及びガス産業から上がる歳入により支出を14%拡大させる意向であることを示唆している。
市政府は、予算草案として歳入を8050億ルーブル(299億ドル)を試算し、公務員給与の倍増などを図るとしている。
市政府による歳入見込みは、ガスプロム、ルクオイルといった石油ガス大手と共に大手銀行などから計7000億ルーブル(260億ドル)を見込んでいる。
ガスプロム一社から600億ルーブル(22億3000万ドル)が市政府予算に組み込まれている。石油ガス産業が占める歳入の比率は40%にも上ると見られている。
エネルギー産業に偏った市の財政には懸念が広がるが、実際にガスプロムでは来年度の利益は10%今年を下回ると予測している。
公務員給与の値上げの他にも250万人にも上る年金受給者への年金も引上げざる得なく、少なくとも190万人もの年金受給者が月に3500ルーブル(130ドル)の受給額に留まっていることを改正することを急ぐ必要がある。
ロシアで販売された外車台数が今年1-9月期の間に58%増となる68万5759台となったことを欧州ビジネス協会ロシア支部が明らかにした。昨年同期の販売台数は43万4420台であった。
外車ではシェボレーの人気が高く、昨年同期の4万7586台からGM-Avtovaz製を含む63%増の7万7334台を販売した。
次いで韓国の現代自動車が販売台数第2位となる6万9204台を販売した。しかしながら販売台数自身は昨年同期からは1%増に留まった。第3位にはフォード社が83%増の6万8245台を販売し、シェアを拡大させている。
昨年1年間を見ると、外国車は約57万5000台が販売され、04年度からは62%の伸びを記録している。
ロシアの大手鉄鋼メーカーであるエブラス(Evraz Group)が06年上半期の売上げ高が38億7500万ドルとなったことを発表した。
1-6月期の収益は6億1200万ドルとなり、営業利益は6.7%減の9億3800万ドルに留まり、EBITDA(最終利益『税引き利益』に少数株主持ち分損益、支払利息、法人税、減価償却費を加えたもの)では2%減の10億9600万ドルとなった。
エブラスは鉄鋼事業と鉱山事業を営んでおり、元々は西シベリア・ウラル区の鉄鋼会社Nizhny Tagil Metal WorksとシベリアのNovokuznetsk Metal Worksが合併して誕生した大手鉄鋼会社である。
ロシアの独占禁止監督局は11日、9日に合併を発表した露ルスアル(RusAl)、露スアル(SUAL)及びスイスのグレンコア(Glencore)による3社合併がロシアの独占禁止法に触れる可能性があるかを調査することを示唆している。
ロシアの2大アルミメーカーとグレンコアの3社は9日に合併することで合意し、合併後には世界最大であるアメリカのアルコアを抜き、世界最大のアルミメーカーの誕生となる。合併会社の社名はUnited Company Russian Aluminumとなる予定。
独禁監督局では、今回の3社合併に法律違反がないかを調査するとして書類調査に最低60日を費やすことを示唆している。
新会社は1100万トンのアルミを製造する世界最大のメーカーの誕生となり、世界シェアは12%に達すると見られている。株式比率成は、それぞれルスアル66%、スアル22%、グレンコア12%と予定されている。