ロシアの産業持ち株会社Basic Element(BasEl)は19日、アメリカのジェネラルモーターズ(GM)を買収したという噂を否定するコメントを正式に発表した。
最近、ドイツの経済紙がGMの株式10%をロシア一の大富豪Oleg Deripaska氏が取得を模索していると報じていた。
Deripaskas氏は、世界第62位の大富豪で、資産総額は72億ドルと評価されている。同氏はBasElの他にも露鉄鋼最大手のルサル(RusAl)のオーナーでもある。
BasElの保有資産は関連会社全てを含めると130億ドルに達する。
露プーチン大統領がロシアが計画するGDPの2倍化計画で、国内の発電能力不足が原因で目標の達成が困難になる可能性に懸念を表明している。
GDP7%成長の達成と今後10年でGDPを2倍化させる国家目標の達成には、エネルギー問題を解決させなければ達成困難であると同大統領は示唆している。
ロシアの石油最大手ルクオイルが18日、06年上半期の中間決算を発表し、収益が05年上半期比で1.55倍となる25億9000万ドルに達したことが明らかになった。
総売上げ高は38.1%増となる332億1000万ドルに上り、税引き前収益は1.4倍増の55億1800万ドルとなった。また、営業経費も1.47倍と大きく膨らみ22億400万ドルを記録した。
破綻している石油大手のユコスを巡ってドイツ銀行がユコスの債務を含めて全てを買い取る意向であることを示唆している。
ユコスのViktor Gerashchenko会長によると、ドイツ銀行の動きは、恐らくガスプロムをカモフラージュする為ものではないかとし、ロスネフチとの間でユコス資産を巡って競合することになるのではとユコスの行く末を予言している。ユコスを買収することでユコスが抱える2つの石油生産施設と5つの製油所を獲得することが出来、格安でユコスを取得できれば、ユコスが抱える追徴課税を支払ってでも買収する価値があると見られている。
現在、ロスネフチがユコスの最大の債権者で95億ドルの債権を抱えている。ガスプロムも年初にユコス傘下であるトムスクネフチの買収に興味を示している。
Gerashchenko会長は、先週、ドイツ銀行のロシア法人Deutsche UFGからユコス買収の協議を始めることを求めた手紙を受け取ったことを認めており、ドイツ銀行としては、債権者の最終的な意思決定が下される前に買収提案を提示する用意があると伝えられているという。
ガスプロムにせよロスネフチにせよ、何れにせよユコスを取得するには少なくとも30億ドルから40億ドルが必要となる。そして買収後には追徴課税とされる債務を支払うことになる。
ユコスが抱える追徴課税額は3117億ルーブル(115億ドル)で、ユコスが傘下企業や資産をバラバラで売却された場合、資産総額は追徴課税を上回る金額に上ると見られている。実際、トムスクネフチだけでも100億ドルの価値があるとされている。
来年度にもトランステレコムが株式公開(IPO)を行う計画を掲げている。もし同社がIPOを果たした場合、国内の通信市場での新たなブルーチップ株の誕生となる。現在の同社の株式資本は8億ドルで、将来的には増資を行うことになっている。
同社のIPOは07年度を目標としており、オーナーでもあるロシア鉄道も既にIPOの計画を認めている。
同社の主要資産は、光回線やデジタル通信などで、5万キロを上回るネットワーク網を保有しており、ロシア人人口90%強を網羅する88地域の71地域で同通信網を確保している。実際に同様のネットワーク網を保有するのはロステレコム一社に過ぎない。
トランステレコムのリース回線市場でのシェアは06年第1四半期で43%を獲得しており、トップのロステレコム47%とシェアを2分する有望大企業である。