エストニアの大手企業上位100社の企業価値が3500億クローン(3兆5000億円強)前後に匹敵すると投資銀行GILD Bankersが試算している。
エストニアの2006年度GDPは上位100社の企業価値を下回る2000億クローン(2兆円強)に過ぎなかった。
GILDが今回試算したGILD TOP 100の中でエストニア企業の企業価値をそれぞれ紹介している。詳細は、10月11日の週刊紙Eesti Ekspressに掲載される予定。
企業価値の算定ではタリン証券取引所なども協力している。
08年度から創業がフル稼働となるMazeikiu Naftaがリトアニアの経常赤字削減に大きく貢献するだろうと中央銀行であるリトアニア銀行が期待を寄せている。
中央銀行のReinoldijus Sarkinas総裁によると、来年以降は経常赤字の水準が06年度レベルまで改善するという。
今年上半期の経常赤字は64億4000万リタスにまで拡大し、GDPの14.8%を占めるまで悪化している。昨年では9.4%の水準に過ぎなかった。
昨年10月の火災が原因で生産ラインの一部が停止した状態にあるMazeikiu Naftaでは今年年末までにラインを総稼動させる計画で、上手く稼動できれば、輸出が大きく改善することになり経常赤字の削減に大きく寄与するものと見られている。
タリンク(Tallink Group)の大株主の1人Enn Pant氏が将来的な展望として同グループを10年後には欧州一の客船企業に育て上げたいとその意気込みを語っている。
Pant氏の言う欧州最大という言葉には、商業船ではなく、顧客船ビジネスという意味合いがあるという。
昨年は10億ユーロ以上の投資を行い、事業基盤を固めており、財務基盤は今年はより強固なものとなっている。
特にリガ−ストックホルム路線は好調で、5年後にはドル箱路線のタリン−ストックホルム路線を上回ることになると見られている。
大手銀行ハンサバンク(Hansabank)やSEB Eesti Ühispankが提供する預金金利は他中小の銀行が提供する金利より大きく下回っている。
もし顧客が10万クローン(約100万円)を1年ものの定期に預けた場合、ハンサバンクでは4000クローン(約4万円)しか金利がつかない一方で中小では5000クローン(約5万円)の金利があるという。
ただし、今、高率なインフレが襲っているエストニアでは預貯金金利はあってないのも同然となっている。インフレ率は今年7%と予測されており、10万クローンの預貯金で例え4000、5000クローンの金利を得たとしても大手で3000、中小でも2000クローンの目減りも同然という経済環境にある。
今年上半期にバルト3国で2番目に高収益銀行となったラトビア法人のハンサバンク(Hansabanka)が1日に平均40万ユーロを稼いでいる。
バルト3国で最高の収益を得たエストニアのハンサバンク(Hansapank)では今年上半期には1日平均126万ユーロの収益を計上した。
ハンサバンクグループ全体では、この半年に3億4200万ユーロの利益を計上している。