リトアニア最大手銀行の一角、SEB Vilniaus Bankasの07年1-9月期の収益が3億2310万リタスに上り、全年同期比で56.1%増を記録した。
昨年同期には2億700万リタスの収益を上げていた。
SEB Vilniaus Bankas Group自身も同期間中に3億1340万リタスの収益を上げ、実に51%の増加を記録している。
デンマークの大手銀行Dankse Bankが、高インフレが続く限り、バルト3国経済の発展は安定しないと懸念を示唆している。
9月期のリトアニアのインフレ率は7.1%に達し、当初予測の6.1%、そして8月期の5.5%から大きく上昇した。
リトアニアのインフレは、食料品価格の高騰に後押しされたもので、同様に国内需要の伸びと給与の上昇がインフレに油を注いでいる。
ラトビアの消費者物価指数は、この9月に11.4%にまで上昇し、エストニアでも7.2%と最高レベルを記録している。
07年9月期のリトアニアのインフレ率が7.1%に達している。インフレが高水準に達して入るものの、リトアニアのそれは依然、ラトビア、エストニアと比較すれば、まだ若干低い水準を保っている。
リトアニア統計局によると、価格の上昇が顕著となったのは、食料品と非アルコール系飲料の2つで、価格は12.7%の高騰となっている。住宅関連の支出も光熱費、水道代なども12.5%の値上がりとなっている。
光熱費などは来年度も大幅な値上がりが予測されており、世帯支出は今後も増加を辿ることは確かと見られている。
酪農メーカーRokiskio Suris Groupの07年1-9月期の売上高が5億1331万1000リタスに上っている。
今期の売上高は昨年同期の3億7758万6000リタスから実に36%の増加となる。
9月単独でも売上高は昨年同月の4924万1000リタスから30.46%増の6424万1000リタスと順調に売上を伸ばしている。
食品価格の上昇により、中小の食品メーカーが破綻の危機に直面することもあり得ると噂されている。
農業製品促進センター代表のInguna Gulbe氏は、現在の市場環境を踏まえると、零細企業が生き延びていくには既に無理があると、エネルギーや肥料などありとあらゆる物が上昇する今日で中小企業の生き残りは難しいと、特に零細農業従事者の破綻もあると懸念をしさている。
今後は、廃業するものや競合と合併するものなど、いろいろな手段を講ずることで企業の淘汰が起こると見られている。
一方で、穀物価格が世界的に25%も値上がりしているように、国内のパン価格も年末までに50%、そして牛乳も20%は値上がると見られている。