スベルバンク株第2次放出へ向けて最終段階に近づいて来た。20日に購入申し込み期限が終了し、どれ程の人気株になるのかが楽しみとなっている。
同行は1997年に株式公開を果たしており、第2回目となる今回は計350万株が放出されることになっている。現在の株価からすると350万株で120億ドルの市場価値とされる。同行では、急拡大する融資市場を踏まえ資本の増強を図る上で、今回の第2次株式放出を決めている。
今回の株式放出は、ロシア史上最大の規模になり、放出の失敗は許される状況にない。政府も必ず成功させなくてはならないとして、どれ程の株式購入希望があるかに注目している。
ロシアで電力事業を牛耳るUES(RAO Unified Energy Systems of Russia)が株式公開時(IPO)に公開方式を2回に分けるかもしれない。
UESでは、年内に予定する株式公開時に何らかのリスクが生じることを懸念して公開方式を変更する可能性を示唆している。
同社ではIPOを2回に分け、1度目を今年、2度目を08年度に行う方向で調整に入るとしている。この方法では、市場からの資金調達失敗リスクは避けられるかもしれないが、IPOコストが膨らむことが危惧される。
また、UESは今年度中に傘下15社の新株発行を行う意向でその中にはOGKやTGKなどが含まれる。
新株発行に伴い、OGKの増資では市場から4210億ルーブル(約68億ドル)、TGKでは2421億ルーブル(約92億ドル)を調達する意向で、調達資金はそれぞれの投資プロジェクトに振り向ける計画となっている。
しかしながら、この所のIPOの急増で市場は過熱気味にあり、また、大規模の資金調達に参加する投資家がどれ程いるのかなどの懐疑的な思惑が拡がっていることなどから市場からの資金調達が容易に行くかの判断は難しくなっている。
外資系によるM&Aが急増している。国内のM&A市場は過去4年間に計887億ドルに達し、その殆どが外資系銀行によって帰結しているという。
ロシアM&AインテリジェンスのDmitry Putilin代表によると、この4年間にM&A市場は急速に拡大し、計181件の取引があり、総額では887億ドルに達した。
05年には55件のM&Aがあり、340億ドルの取引があった。買収合併件数は06年度も59件あったが、総額自体は05年度期比で8.2%減の312億ドルに留まった。
M&Aで最大規模を誇ったのは石油ガス業界で、M&A39件で510億ドルを記録している。1件平均も13億ドルと規模の大きさが見て取れる。次いで鉄鋼業界が10件のM&Aで総額156億ドルの取引高となった。
M&Aには外資系銀行の活動が活発で、外銀によるM&Aは1件平均17億ドルといった大規模取引が多く、一方で国内銀行によるM&Aでは平均は3億ドルに過ぎない規模に留まっている。
天然ガス最大手のガスプロムが06年1-9月期の収益が05年同期の2339億6100万ルーブルから96.7%増の4602億6500万ルーブルとなったことを発表した。
売上高も9022億3500万ルーブルから75%増の1兆5810億ルーブルとした。売り上げ増の背景は、ガスの売上げが輸出価格の引き上げにより39%増の1兆80億ルーブルとなったことが貢献している。
運営経費も72%増加した1兆120億ルーブルに上っており、結果、税引き前収益は6225億5900万ルーブルに上っている。
債務残高は収益増から4%減の7672億2000万ルーブルとなった一方で、05年に買収したシブネフチへの支払い債務残高が依然重く圧し掛かっている。
RFFIが保有するConversbank株14.26%をルネッサンス・キャピタル・ファイナンス(Renaissance Capital Finance)へ売却した。
Conversbankは、国際金融グループKonversbankの中核銀行で、傘下にリトアニアのBankas Snoras、ラトビアのLatvijas Krajbanka、英Conversbank Limitedなどがあり、その他に国内にInterProgressBank、Enisey CB、Investbank、Grankombank、Voronezhprombankなどを従える。
大株主は、中央政府が14.45%を保有し、82.78%を個人投資家らが保有している。