Baltic State : エストニア,奇跡の経済成長の犠牲者に(エストニア)
ヨーロッパで奇跡の経済成長と賞賛を受けているエストニアが、その急成長を遂げた成功による犠牲者になるかもしれないとブルームバーグが伝えている。
ブルームバーグによると、現在のユーロへの通貨統合ルールは1980年代に設けられた現在では全く時代錯誤の産物で、当時、西欧諸国における財政赤字などに苦しむ各国がインフレ統制を背景としたシステムとして制定されたもので、現在には適しないものになっている。
通貨統合に関して、当時、マルクの番人と呼ばれたドイツ中央銀行が中心となり予算管理やインフレについてその詳細が定められた。
エストニアにおけるインフレ率は、急成長を遂げる経済の賜物で、財政赤字からのインフレではなく、現在の通貨統合基準との間でジレンマに悩まされている。持続する高い経済成長が引き続き続くようであれば、よりEUが定めたインフレ目標の達成は現実的なものからは乖離していくことになる。
今年、エストニアではGDPを7.2%と予測しており、昨年同様の高経済成長を再現することが確実となっている。