Baltic State : 元中央銀行副総、ユーロ導入による景気復興期待に警鐘(エストニア)
エストニアの中央銀行副総裁を務めた経験のあるBo Kragh氏が過度なユーロ導入による景気回復期待は現実的ではなく、真面目に通貨切り下げについて協議すべきだと警鐘を鳴らしている。
地元紙Postimeesによると、同氏は、ユーロによって経済が立ち直れるといった期待は幻で、スペイン、イタリア、ポルトガルなどのユーロ導入国を見れば一目瞭然だとし、なぜ政治家や官僚はこれらについて協議しないのか理解できないと凶弾した。
また、引き続き新たな枠組みでクローンをユーロにペッグさせ、クローンの流通を続けることの方がベストだと述べている。
同氏は、1992年にスウェーデン政府及び中央銀行がスウェーデン・クローネをペッグから外した際、当初は通貨価値は暴落したが、次第に回復し、結局、切り下げする前の水準から17%低い価値で落ち着いたと説明し、市場の自助能力で通貨価値は固定するというのが同氏の持論となっている。