Baltic State : 国内最大繊維メーカー、従業員3200人を工場から締め出し(エストニア)
スウェーデンの繊維メーカーKreenholmがエストニアのロシア国境町ナルバで稼動させる自社工場の生産ラインを止め、約3200人の従業員を工場から締め出している。
日刊紙ポティメスによると、同社は地元の水道会社ナルバ・ベシ(Narva Vesi)との間で水道料に関する合意がなされなかったことで生産そのものを止めてしまったという。
Kreenholm側は、ナルバ・ベシが6ヶ月前から2倍の水道料金の支払いを要求しており、そのような契約には合意できないとして、今回の事態に至っている。同社はこれまでに年間1000万クローンの利用料を支払っている。
ナルバ市カウンシル会長のMikhail Stalnukhin氏は、現状をKreeholm側は会社を破綻させることまで視野に入れているのではないかと今回の問題を危惧する。
また、KreeholmのMeelis Virkebau前代表は、今件に対し、同社は年間8億5000万クローンもの輸出高を誇っており、エストニアにとっても重要な企業の一つであることから、国家の介入に大きな期待を寄せている。
実際に同工場で働く大半の従業員は、中年層のロシア語のみしか話せないロシア系住民であることから、他に就労機会が見当たらないと考えられることからも同社としては強気な姿勢を貫こうとしている。