Baltic State : ムディーズ,バルト3国の経常赤字に危惧(リトアニア)
格付け大手のムーディーズがリトアニア、ラトビア、エストニア、ルーマニア、ブルガリアに対して経済危機に対して脆弱な政策となっていることを危惧している。
同社によると、巨額な経常赤字(CAD)がGDP比で10%を超えるこれらの国で懸念域にあるとしリトアニアのそれは実際にGDP(06年度)の11.5%に到達している。
また、同社は各国のインフレ対策は限定的な効果しか上げられないとの見通しを示しており、現状では経済危機を引き起こす懸念が存在するとしている。
同社が発表した最新レポートでは、アジア危機では多くの資産がただ同然で売却された経験があり、危機回避に向けてバルト3国も現状の固定通貨(ペッグ制)の見直しを急ぐことを請求している。
しかしながら、全てにおいて危惧する必要は無いが、ポルトガルで上手く行った低成長政策(ポルトガル・シンドローム)により加熱経済の是正は最も参考になると示唆している。
ポルトガル・シンドロームとは、長期的な政策として、『生産性の強化を狙った構造改革による競争力の復活』というもので、同政策がポルトガル経済の安定を齎している。