Baltic State : 財務省,インフレ率予測を引上げ通貨統合時期の再延期に言及(エストニア)
エストニアの財務省が今年のインフレ率が4.5%に達し、07年度も3.9%の高水準となることを示唆している。もし今回のインフレ率予測の引上げが実際のものとなった場合には、再度のユーロとの通貨統合を延期せざる得ないことになる。
3月の時点で07年度のインフレ率予測は3.2%であったが、この4月にアンドルス・アンシプ首相は予定していた07年1月1日の通貨統合時期を延期したことを公表した際に、これまでの2年間のインフレ率は、統合のためのインフレ率上限を上回ってきたことをその理由に挙げていた。延期発表時の再統合計画時期は08年1月1日を目標としていた。
新たに04年度にEUに加盟した諸国では唯一スロベニアが07年1月1日の通貨統合が認められている。エストニアの第2四半期のインフレ率は、経済成長や石油価格の高騰などの煽りを受けて欧州各国中第2位の高さを記録した。GDPを見ると、今年は9.6%成長が予測され、第1四半期だけを見ると11.7%と驚異的な経済成長を達成している。
来年度のGDPも同じく8.3%と高い経済成長が予測されており、当分インフレを抑えられる状況にはないことは確かとなっている。