モスクワ地区で地元人による不動産購入が急増していることを受けて、市民の手でも手が届く10万ドル以下のマンションへの購入希望が殺到している。
不動産価格の高騰は高騰化する事によって購入が出来なくなることへの懸念だけではなく、環境のよい地域にある物件を安価に出来る限り早く手に入れたいという市民の希望を価格が上がりきる前の今の内に不動産を取得したいという心理が強く働いていると見られる。
このところの数ヶ月間にモスクワ市内だけではなくモスクワ地区全域で新築マンションがいくつも完工し、モスクワ地区全ての地域で建設ラッシュが続いている。
格安マンションの売値はクラスノゴルスク(Krasnogorsk)、ヒムキ(Khimki)、コロリョフ(Korolyov)、Mytischiなどでモスクワの平均を1〜2%ほど上回る上昇率で取引されている。
価格高騰の動きはモスクワ中心部から徐々に郊外へ波及し、特に10キロの距離圏にある地域で活発で、それらの地域では13〜15%/月の高騰が続いている。
モスクワ市内のマンション価格はこの5月に約10%の上昇があり、6月には6.7%の上昇であった。
購入予算が10万ドルを切る市民は市内からモスクワ郊外へ物件を探さざる得なくなっている。市内では一平米2800ドルから3500ドルで取引されており、郊外に出て漸く1600ドル〜2000ドルでマンションを捜すことが出来る。
クレムリン南東部にある10キロ圏内のKuzminkiでは、44平米のマンションが13万4000ドルで売買され、モスクワから18キロ離れたKotelnikiでは同様のマンションが7万8000ドルで売買されている。