ロシア最大の携帯電話会社VimpelComの大株主Alfa Groupがもうひとつの大株主であるノルウェーのテレノール(Telenor)に対して周辺の発展途上国におけるVimpelCom資産を全て統合することを提案していることをAlfa Group傘下の通信会社AltimoのAlexei Reznikovich代表が示唆している。
同氏によると、Alfaでは現在、欧州の大手携帯キャリアとの提携を探る準備をしており、同じくCIS諸国やアジアでの事業を拡大するためにも提携先を模索するとしている。
Altimoは、昨年度時点での資本金は80億ドルを上回っており、VimpelComやMegaFonなどの大株主にあり、その他にはロシアのGolden Telecom、ウクライナのKiyvstar、トルコのTurkcellの株主でもある。
テレノールは欧州最大の携帯電話会社の一つで、欧州、アジアで12社の大株主となっている。昨年度の収益は689億ノルウェークローネであった。
Altimo及びAlfa Bankでは既にノルウェー政府との間で、先週公式に協議を持ったことを明らかにしており、議場でテレノールとの提携の可能性も協議されたことを認めている。
市場では、テレノールとVimpelComとの提携は歓迎すべき提携関係だとしながらも、その他にはスウェーデンのテリアソネラやトルコのTurkcellも候補に挙げられるとしている。
しかしながらテリア社とAlfaとの関係がギクシャクしていることで、実際に提携話は進展は難しいと見られている。そのテリア社が37%の株式を保有するTurkcellとの提携もテリア社との関係上、可能性は低いとの意見で大半が一致している。
ただし、今回Alfaが行ったテレノールへの提案もテレノールにとっても大歓迎といったものではないことやウクライナのKiyvstarを巡る両社の関係の縺れもあり、両社が簡単に提携合意することは難しいと見られている。