冬季旧市街地その2
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07年1月1日からブルガリア、ルーマニアがEU加盟を果たすことが決まり、巨大化する欧州・中東欧に続き、巨大市場として台頭しつつあるロシア、GDP成長率が10%を上回るバルト3国、国営企業の民営化を急ぐCIS諸国といった地域の経済状況などの情報を配信しています。

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月刊バルトジャーナル特集(Monthly Balt Journal Feature Articles)

月刊バルトジャーナル 最終号!

最新特集記事一部全公開 多事争論No.3

世界的な金融危機から経済はボロボロといった様相を呈している欧州ですが、最近はギリシャが今後どうなるのか、もし万が一にもデフォルトでもしたら、雪崩を打って他の欧州諸国にもその影響が伝播するのではないかと危惧する声をよく見聞きします?!バルト3国でも経済危機に陥りIMFなどから支援を受け、破綻を免れたラトビアが最大の懸念国なのですが、それを表すかのように現在、バルト3国の中ではラトビアが最も投資先としてはあまり注目されていないようです。

Ernst & Youngによると、バルト3国で進められている61ものビッグプロジェクトの内、半数の31件がリトアニアで行われています。次いで22件がエストニア、そしてたったの8件がラトビアだそうです。恐らくこれは、破綻寸前までいったということもあるだろうし、国の財政面からしても規模の大きいプロジェクトに着手する程の余力も持っていないということもあるだろう。バルト3国で最も財政に苦しむラトビアとしてはそれはしょうがないのかもしれない。

一方で、最近になり日本からの投資を呼び込もうとエストニアが動き出しています。エストニアのEnterprise Estoniaが住友三井銀行との間で提携を発表しています。双方は、双方の企業に向けてエストニア、日本での事業のサポートを行うことで合意したといいます。同合意はこの6月21日になされたもので、双方の国の企業に貿易相手や情報の提供を行うといったものです。これは日本の3大バンクの一つと提携することで日本でのエストニアのプレゼンスを高めたいという思惑なのでしょう。とは言え、日本の動きは、これまでかなりのチャンスがあったと思われますが、遅きに失したといった感も拭えない。何度当地を訪れても、結局、何の決定もなされないといったことから、地元では日本企業への期待はそれ程高まっていないというのが現実でしょう。

日本の動きを他所に中国のプレゼンスは日増しに高まりを見せています。昨今では、孔子学院がエストニアに出来たことで中国への見方も大きく変化し、また、中国からの観光客の増加もあり、中国への興味は日増しに増えています。その中国は物流の拠点の一つとしてタリン港に注目しています。それは中国からの商品をエストニア経由で欧州へ輸出することに積極的な興味を示しているものからです。6月にはエストニアのTallinna Sadam,Alekon Cargo、そしてEesti Raudteeの3社がアジアに経済諮問団を派遣しており、その際、中国最大の船会社の一つSinotransを訪問しています。会合では福建省の福州から荷を出し、タリンを介して輸出することで協議したと言われています。席上、Alekon CargoのErkki VeismannはSinotransに対して、バルト海での事業を全て一挙に同社に委託することを求め、承諾を得たといいます。

こういった動きはエストニア以上に最近ではリトアニアで顕著となっています。5月末にはリトアニアと中国外務省は国際的な連携を行うことで協議しています。5月26日に中国を訪れたAudronius Azubalis外務大臣は楊潔チ外務大臣と経済分野、文化分野において国際機関における協力を両国が行うことを協議しています。両国が外交関係を築いて丁度20周年を迎えた今年、リトアニアはアジアにおける重要なパートナーとして中国を位置づけ、貿易、投資、観光、文化、スポーツ、教育、科学といった分野においても政治的な会話を深めていくことを目指しています。特に、中国企業との間で、新たなテクノロジー、観光、輸送、貿易面で協力することを望んでいるようです。同外相の中国訪問では陳徳銘 商務大臣との間で、2カ国間の貿易協力を測り、双方の貿易不均衡を是正し、中国からの投資を増加すべく、IT企業の進出、運送拠点の設立を中国側に求めています。

実際、今回のAzubalis外務大臣中国訪問を前に中国最大の通信機器メーカー華為技術有限公司がリトアニアの携帯電話通信最大手のOmnitelとの間で、ヴィリニュス大学に共同科学ラボの設立に合意しており、こういった企業間の共同事業の立ち上げが更に増えることが両国の関係強化に繋がると期待が高まっている。華為は既にリトアニアには代表事務所を立ち上げており、リトアニアの通信企業へ多くのサービスを提供している。同時に同社はヴィリニュス大学とヴィリニュス・ゲディミナス工科大学との間でも事業提携も済ましている。この7月にはこれらの大学から中国の華為本社の企業内大学への派遣も行われることになっており、同社がリトアニアへのコミットメントを明確にするものと地元では高い評価を受けている。企業と大学間における協力関係の構築が両政府を乗り越えて既に始まっているこ とで、リトアニア政府も中国からの留学生の招致に力を入れることを明らかにしています。Azubalis外務大臣の今回の中国訪問ではリトアニア語コースを有している北京外国語大学を訪れ、より多くの中国からの留学生の受け入れを目指すことを示唆しています。同相は、言語を習得することに留まらず、両国を結びつける人材の育成に双方が更なる協力を測ることが相互の経済、文化の発展に大きく寄与するものとして中国からの多くの留学生がリトアニアを訪れることを望むとリトアニアコースの生徒たちに語りかけました。

リトアニアでは2010年11月に同国では初めてとなる孔子学院が開院しています。また、08年から09年にかけてリトアニアの大学には計22人の中国人留学生が学んでいました。また、リトアニアの対中国における貿易赤字は13億9000万リタス(472.6憶円)に上る一方で、輸出額は9590万リタス(32.6憶円) に留まっている。リトアニアへの中国からの直接投資は790万リタス(約2.7憶円)に留まっており、中国の対外投資では45番目の国という位置付けとなっています。

リトアニアに限らず、アジア重視を計るエストニアでも大学間の新たな提携が浮上しています。これまでは中国の大学との提携はあったが、同じ中華圏ということからタリン工科大学が台湾の南台科技大学との間で交換留学生、共同研究協力で提携を発表しています。電子産業に強みを持つ台湾で技術を学び、世界水準の高い新製品の開発にエストニア人が寄与することをタリン工科大学は目指しています。南台科技大学もエストニアのバイオインピーダンスといった先端技術などに興味を示しており、双方が双方の強みを生かす学術提携となっています。

最後に日本とバルト3国との貿易統計を見てみましょう。貿易統計資料によると、バルト3国がまだ好景気を謳歌していた07年度(FY)は日本との貿易は09年度(FY)と比較すると一目瞭然となっている。07年度に日本がエストニアへ輸出した総額は

150億6900万円弱

一方の輸入総額は

74億6440万円

貿易収支は日本の76億円強の黒字。つまり、エストニアには76億円近い貿易赤字が生まれていたということになります。

同様にラトビアへの07年度の輸出総額は

99億3300万円強

一方の輸入額は47億3400万円

つまり、51億9900万円の日本の貿易黒字。ラトビアが約52億円の貿易赤字を生んでいたということです。

同年の日本のリトアニアへの07年度の輸出は

125億円強

輸入は

24億5600万円

つまり、日本が100億円強の貿易黒字を得ていました。これを見ると、リトアニアから日本へは殆ど何も輸入されていないことが明らかです。これが不動産バブルの崩壊、そして金融危機、景気後退などを経て、09年度には高額消費出来る世帯が消え去り、日本からの輸入 バブルが一気に弾け飛びました。

日本からの輸出額は

エストニア 44億5600万円弱

ラトビア 20億6600万円強

リトアニア 29億3900万円強

へと激減し、

バルト3国から日本への輸出は

エストニア 53億2000万円弱

ラトビア 38億5000万円弱

リトアニア 26億6500万円強

へと大きく様変わりしています。

09年度は消費が悪化したことで、日本からの輸入が激減したことを受けバルト3国の貿易収支は

エストニア 8億6400万円

ラトビア 17億8400万円

リトアニア -2億7400万円

となり、リトアニアを除くエストニア及びラトビアが貿易黒字を生んでいます。

エストニアとリトアニアは日本からの輸入が100億円単位で減少している事には驚きです。実に3分の1にまで輸入量が減少したことになり、一番減少幅が少ないラトビアですら79億円相当もの輸入が消滅しています。一方でバルト3国からの日本への輸出はエストニアが20億円以上減らしましたが、リトアニアでは逆に増加に転じています。貿易収支だけを見ると、この間のバルト3国から日本へ向けた輸出はリーマンショックの世界的な影響の大きさを他所に若干の影響は受けたものの極端な影響は受けずに済んだことが分かります。特に国家の破綻が危惧され、IMFから巨額支援を受けたラトビアは国民が支出を抑えたことから日本からの輸入が激減したことを受けて、一気に黒字幅を増やすことに成功しています。

今年、日本では東北地方太平洋沖地震及び福島原発事故があり、国内消費が極端な冷え込みが予想され、バルト3国からの輸出量も現状維持は難しいと見られています。そういった意味からもバルト3国の中国重視は、更に高まるものと思われます。

今のバルト3国を見ていての提言であるが、この地域には地域性を世界にアピールできる独自のシンクタンクの存在がないことが問題なのではないだろうか。バルト3国に関するシンクタンクの活動は、主に銀行系のものが主流で、後は大学系のものが若干ある程度である。 今、世界には6480ものシンクタンクがありますが、エストニアには17、ラトビアには11、リトアニアには19のシンクタンクがそれぞれあります。しかしながら、世界に影響力を持った、もしくは世界に情報発信が出来ているシンクタンクの存在は残念ながらありません。強いて挙げればリトアニアの自由市場研究所(Lithuanian Free Market Institute)が最も世界に 情報発信できているシンクタンクと呼べるでしょう。

是非、今後はバルト3国が3国挙げて一つの共同シンクタンクの立ち上げにも踏み込んでほしいと願います。バルト3国を更に理解してもらうには、より細かい情報の発信が大切だと思います。政府主体でもいいし、企業主体でもいいし、大学間の連携によるシンクタンクでもいいと思います。シンクタンクを通した世界の人材との交流も今後バルト3国が取り掛かるべき必要とされる分野だと考えます。

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